太宰生誕110年 特別企画展始まる/五所川原

結婚式で着用した紋付き羽織袴など太宰の愛用品などについて解説した木下会長

 青森県五所川原市出身の作家・太宰治の生誕110年を記念した特別企画展(太宰治生誕110年誘客促進実行委員会主催)が26日から、同市の立佞武多(たちねぷた)の館2階美術展示ギャラリーで始まった。訪れた人たちは太宰が愛用した万年筆など、人生の歩みと創作の軌跡をたどる展示品に見入っていた。

 会場には、太宰が妻美知子さんとの結婚式に使用した紋付き羽織袴(はかま)、灰皿、二重廻(まわ)し(防寒コート、マント)などの愛用品、写真、自画像(油彩)、「お伽草紙」草稿など106点を展示している。

 展示品は、太宰の人生をたどり(1)生誕の地金木と津島家(2)旧制青森中学・旧制弘前高校時代(3)作家「太宰治」(4)三鷹での生活(5)帰郷そして疎開-の5部で構成されている。

 会場ではセレモニーに続いて金木太宰会の木下巽会長が展示品を解説。彫刻家の中村晋也氏が芦野公園に設置している太宰像を制作する際に今回展示されている二重廻しを参考にしたエピソードなどを披露した。

 熱心に展示品を見ていた同市金木小学校6年の林晏未(あみ)さんは「作品を書くのに使った万年筆がずっと残っているのがすごいと思った」と話した。

 会期は6月30日まで。大人・大学生300円、高校生以下無料。問い合わせは同市教委社会教育課文化係(電話0173-35-2111、内線2934)へ。

五所川原市

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