十和田現美企画展 2期は人と環境テーマ

十和田市現代美術館「インター+プレイ」展で展示されているトマス・サラセーノ氏の作品群

 コロナ禍の影響で休館していた青森県十和田市の現代美術館(鷲田めるろ館長)は1日から営業を再開し、同日から企画展「インター+プレイ」第2期を開催する。同館の常設展示作家でもあるトマス・サラセーノ氏の近年の代表作を中心に展示し、人類と環境との関係性にスポットを当てる。

 サラセーノ氏は1973年、アルゼンチン生まれ。ドイツ在住。「環境正義」と異種間の共生を掲げて多様なプロジェクトを展開、鑑賞者に自然環境との向き合い方を問い掛けている。第2期では「バルーン」と「クモ」をキーワードとする18点を展示。世界的に活躍する同氏の展覧会としては国内最大規模となる。

 主な作品は風船につり下げられたペンが空気や鑑賞者の動きに影響されて移動しドローイング(線描)を生み出す「熱力学の組曲」、日本のクモの伝承にも着想を得た36枚の「クモのオラクルカード」など。

 30日に報道機関向けの内覧会を開いた鷲田館長は取材に「周囲の環境や見る人との関係から作品をつくるサラセーノ氏の姿勢を見てもらえたら」と述べた。

 同展は現代美術館を核とする野外芸術文化ゾーン「Arts Towada」完成10周年記念企画で、第2期は来年1月10日まで。第1期で街なかの建物にホワイトキューブを埋め込んだ「space」を制作した現代アートチーム「目【mé】」は今回、キューブ内に無数の小さな時計をムクドリの群れのように配置した「movements」を展示する。

 問い合わせは同館(電話0176-20-1127)へ。

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