寺山修司の壁画 修復兼ねて一新/三沢

修復された寺山を題材とする壁画。86人の観客、電球や月などが新たに描かれた

 青森県三沢市の大町交差点に面した大町薬店駐車場(同市大町2丁目)の壁に描かれている、同市ゆかりの劇作家・寺山修司(1935~83)を題材にした壁画が修復を兼ねて一新された。八戸工大二高美術コース3年生や寺山修司記念館スタッフら計8人が7月末から制作、今月22日夜に完成させた。寺山が好んで取り入れていた線路やキャラクターは残した上で、背景などが新しいデザインになった。

 壁画は当初、寺山にまつわる展示で市中心商店街を彩る企画「テラヤマロード」の一環で2017年度、市商工会の事業として制作された。幅約20メートル、高さ約2メートルで三沢市在住のイラストレーター・齋藤さち子さんがデザイン。事業終了後も壁画は残り、市外から訪れた寺山ファンや市民を楽しませてきたが、落書きされていた。

 今回の修復・制作では、市商工会が塗料やハケなどの材料・備品費、寺山修司五月会がボランティア保険費などを拠出した。当初はお盆前の完成を目指したが、悪天候の影響で、2週間遅れての完成となった。

 デザインは高校生のアイデアを採用。「壁画の前にいる自分たちがキャラクターと一緒に舞台に立ち、逆に観客から見られている」という劇場空間を平面で表現した。八戸工大二高3年の小比類巻侑生(ゆうき)さん(18)は「印象派の絵画を意識した。こんな大きな作品に取り組んだのは初めて。地元に貢献する活動ができた」、同・赤坂厳(いつき)さん(17)は「いつも1人で油彩画を描いている中、今回はグループでの作業で達成感がある。いろいろな経験を積むことができた」と語った。

制作に奮闘する(左から)八工大二高の小比類巻さん、赤坂さん

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