青森の壁登るゴリラ像、むつで余生

「早掛レイクサイドヒル キャンプ場」に展示されている「早ゴリちゃん」

 かつて青森市造道の国道4号沿いにあった、レンタルビデオ店の壁をよじ登る大型ゴリラのモニュメントが、むつ市田名部のキャンプ場で「第二の人生」を送っている。10年ほど前に店が閉店した後、金融機関から譲り受けたむつ商工会議所が、集客の目玉にしようとキャンプ場に展示。ゴリラ像と思わぬ再会を果たした人からは、「懐かしい」「まさかここに」との声が上がっている。

 ゴリラ像が名物だった青森市のレンタルビデオ店「キングコング24 東バイパス店」は約10年前に閉店。店舗閉鎖により、金融機関がゴリラ像の引き取り手を探していたところ、当時の商議所会頭・関實(せき・まこと)氏(故人)が手を挙げ、輸送費を負担し引き受けた。

 ゴリラ像は、むつ市田名部小平舘の「早掛レイクサイドヒル キャンプ場」の一角に展示された。設置直後の2012年夏には「バーベキューまつり」で来場者から愛称を公募。「早(はや)ゴリちゃん」と命名され、今年で10年目となる。

 引受時、輸送や設置に関わった商議所の竹園育雄事務局長は「運搬も固定作業も大変だったが、キャンプ場への呼び水になってほしいという思いがあった。今はだいぶ(塗装が)色あせてきたが、(集客の)役割を果たしてくれたと思っている」と語った。

 今月初め、家族3人でキャンプに訪れていた同市の会社員鎌田雅士さん(33)=青森市出身=は「妻と『昔、キングコングにあったものじゃない?』と話していた。まさかこんなところにいたとは」と話し、懐かしんでいた。

青森市造道にあったレンタルビデオ店の壁をよじのぼるゴリラ像(右端)(ブログ「アオモリ探検隊」提供)

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