「こみせ」風情ますます 道路の美装化完了/黒石

明確な1車線となり道路両側は石畳風の路側帯とした中町こみせ通り

 青森県黒石市の中町こみせ通りで行われていた道路の美装化工事が完了した。車道は明確な1車線となり、両側は石畳風の路側帯に様変わり。先だって行われた電線地中化と電柱撤去とともに藩政時代の風情ある通りの景観が向上し、市は地域住民や観光客の回遊性向上、中心市街地の活性化に期待している。

 「こみせ」は藩政時代から今に続くアーケード状の通路で、夏は日差しや雨、冬は雪を避けて通行できる。現在もまとまった形で残っているのは全国的にも珍しく、こみせ通りを含む一帯は2005年に国の「重要伝統的建造物群保存地区」に指定された。

 美装化工事は松の湯交流館前から鳴海醸造店前までの約140メートル区間で、昨年秋から3月にかけて実施。美装化の事業費は約2900万円、電線地中化などを含めた総事業費は2億円余りで、半分は国の補助金を活用した。

 道路の幅員は約8メートル。中心3メートルほどを車道、両側は路側帯とし、風情ある通りとの調和を図るため石畳風にした。通りは一方通行で、従来は車2台が並走することもあったが、はっきりとした1車線にしたことで、観光客らがより安全に通りを散策できるようになった。

 通りにある寺山餅店の店主・寺山正幸さん(58)は「普段の生活の中でも使用する道路で、きれいになってよかった」と喜び、「美装化工事が終わってから、写真を撮りに来ている人が結構いる。活性化への第一歩だと思う」と語った。

 市は今後、浜町や前町、横町など中町こみせ通り周辺も無電柱化や道路美装化を長期的に進める計画で、市の担当者は「さらに景観や回遊性の向上につなげていきたい」と話した。

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