ホンダジェット初公開へ 三沢航空科学館


 4月20日にリニューアルオープンする青森県立三沢航空科学館(三沢市)は28日、招待客と報道機関向けにプレオープンし、新たに展示する小型ビジネスジェット機「ホンダジェット」の技術実証機を初公開した。同機は現在製造販売されているホンダジェットの原型機で、国内で展示されるのは初めて。

 ホンダジェットは主翼上にエンジンを配置する斬新な機体で、藤野道格(みちまさ)氏(弘前高-東大出)が社長を務めるホンダ米子会社「ホンダ エアクラフト カンパニー」が開発。現在、同クラスの世界シェアは5割を超えている。藤野氏が青森県にゆかりがあることなどから、最初に製造され2003年に初飛行に成功した機体の実物が同館に寄贈された。

 ホンダジェットの展示スペースでは、年表で開発の歴史を紹介しているほか、フライトスーツの実物やコックピット内の機器の実物を展示。また、藤野氏によるQ&A形式の解説パネルも設置している。

 この日のプレオープンには地元の子どもたちや保護者ら約240人が招かれ、ホンダジェットをはじめとした同館の新しい展示物や体験コーナーを楽しんだ。

 ホンダジェットを見学していた堀口中学校2年の秋林永遠(とわ)さんは「内側も外側も美しい機体だと思う。自分も藤野さんのように、自分の思いを形にできるような人になりたい」と話した。プレオープンに合わせ同館を訪れていたホンダの広報担当者は「これからの時代を担う子どもたちに見てもらい、夢を感じてほしい」と話した。

 県地域活力振興課の久保田聡総括主幹は「世界に1機しかない技術実証機をぜひ見ていただき、藤野氏の開発ストーリーを伝えていきたい」と語った。

三沢航空科学館で新たに展示される「ホンダジェット」の技術実証機

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