青森で震災の記憶伝える写真展

震災直後の被災地と、復興が進んだ現在の様子を伝えている展示会場

 東日本大震災からまもなく10年の節目を迎えるのを前に9日、震災の記憶と復興の歩みを伝える写真展示会が青森市本町の青森まちかど歴史の庵(いおり)「奏海(かなみ)」で始まった。震災直後と、現在の街との様子の違いが分かる写真などが展示されている。3月27日まで。

 写真は被災した八戸市と岩手、宮城、福島3県の沿岸自治体から提供を受けた。震災当時の写真からは津波によって家屋や道路、橋、線路などが破壊され、がれきが山積みになっている様子が分かる。現在の写真からは、道路や街並みが整備され復旧が進んだことが見て取れる。

 「ハード面の復興は進んだ。だが、住民が戻り住み始めた自治体がある一方で、福島県などでは福島第1原発事故の影響で故郷に帰れない人たちがいる。ソフト面にはまだ課題がある」と庵主の今村修さん(78)。「記憶を語り継ぎ、被災地の人たちに全国で復興を応援しているということを伝えていかなければならない」と話した。

 展示会場にはほかにも今村さんが集めた写真や資料、新聞記事などが並んでいる。

 写真展は午前10時~午後5時。月曜日と第2、4日曜日は休み。入場無料。

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