模倣に見る縄文人の心 青森で企画展始まる

企画展で展示されている袋型土器(手前中央)とミニチュア土器(手前左)=青森市の三内丸山遺跡センター

 三内丸山遺跡の出土品のうち、土器や木製品をまねて小さく作った「ミニチュア土器」など、何らかの原型を模倣して作ったとみられる道具を中心に紹介する企画展「イミテーション・ワールド」が23日、三内丸山遺跡センター(青森市)で始まった。展示品約160点に見られるさまざまな模倣(イミテーション)から、縄文人の考え方、心をうかがい知ることができる。

 ミニチュア土器は原型の土器の使い方を簡略化して、祭祀(さいし)、儀礼に使ったと考えられている。会場では片口型土器(重要文化財)や袋型土器などと、そのミニチュアを並べている。

 時期の異なる土器を比べて、模様の表現方法の変化を紹介。貴重なヒスイ製品とそれを別の素材に置き換えたもの、生き物を模写した製品も展示している。担当者は「展示を通じて身近な模倣行為の意味を考えてみてほしい」としている。

 会期は5月30日まで(休館日あり)。距離を取って観覧できるよう足元に印をつけるなど、新型コロナウイルス対策を取っている。遺跡の見学を含む常設展の入場料で観覧できる。

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