八戸三社大祭「昭和の山車」展示始まる

長者山新羅神社の山車「義経千本桜」を見つめる家族連れ=7月31日午後、八戸市のマチニワ

 青森県八戸市の八戸まちなか広場「マチニワ」で31日、昭和30~40年ごろの八戸三社大祭の山車をほうふつとさせる山車3台の展示が始まった。近年の大型山車とはひと味違った迫力に、来場者らは足を止めてじっくり見入っていた。夜にはお囃子(はやし)も披露され、新型コロナウイルスの影響で例年より静かな中心街に、子どもたちの元気な声が響いた。

 神社行列や山車運行が中止となったことを受け、各山車組からなる「はちのへ山車振興会」が企画。「希望と継承」と題し、例年であれば祭り初日として前夜祭を行う31日に合わせて始めた。

 展示している山車はおがみ神社、長者山新羅神社、神明宮のそれぞれの附祭(つけまつり)として祭りに参加している各山車組が、神社ごとにグループを組み1台ずつ制作した。おがみ神社が疫病や病魔をはらう鬼神「鍾馗(しょうき)」、長者山新羅神社は自粛期間で桜を見られなかった市民へ向けた「桜花繚乱(りょうらん) 義経千本桜」、神明宮は新型コロナウイルスの終息を願った「悪疫退散」と、それぞれ祈りや願いを込めた。

 山車振興会の小笠原修会長(61)は「伝統的な山車を制作することで、歴史を見つめ直し、祭りについて考え直す契機になれば」と語った。広場を訪れた市内の主婦(82)は「行列や山車運行がなく、正直今年はさみしいが、こうして山車を見ることができてよかった」と話した。

 山車展示は16日までで、時間は午前6時~午後11時。お囃子演奏などのイベントは1、2日は午後1時から、3、4日は午後7時から行う。2日はお囃子のほか、神楽、虎舞などの郷土芸能を披露する。

 市庁前広場では2日正午から「おまつり体験パーク」を開催。淀山車組の山車を展示するほか、マチニワのイベントと連動して郷土芸能が披露される。

 八戸三社大祭は今年、起源から300年目の節目だったが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により規模を縮小し、神社での祭典のみ行う。3神社での祭典はそれぞれ1、2日に行われるが、いずれも観覧できない。

※「おがみ神社」の「おがみ」は、雨かんむりと「龍」の間に「口」が横に3つ

▼迫力、熱気 祭り気分

 八戸市の八戸まちなか広場「マチニワ」で7月31日から始まった、昭和30~40年代の八戸三社大祭の山車を再現した山車の展示。小型ながら迫力あふれる山車3台が並び、マスク姿の市民らがさかんにカメラを向けた。

 市民らは、山車の後ろ側に回って「見返し」を見たり、広場2階の回廊から山車を眺めるなど、さまざまな角度から山車を楽しんだ。

 マチニワの向かいにある八戸ポータルミュージアム「はっち」では、山車の設計図となる山車絵や、市民が制作したミニ山車も展示され、館内は祭りムードとなった。はっちでのイベントは5日まで。


マチニワには神明宮「悪疫退散」(右)などの山車3台を展示、中心街の祭り気分を演出した

はっちに展示された市民手づくりの「ミニ山車」。細部へのこだわりは本物に劣らない迫力

太鼓をたたける「ミニ山車」で音色を楽しむ家族連れ=はっち

初日夜からマチニワでおはやしの演奏も行われ、各山車組の子どもたちが「ヤーレ、ヤーレ」のかけ声と軽やかなリズムを響かせた

はっちの「山車飾り水族館」では、実際に使われた亀や魚などの飾りが持つリアルな造形を間近で楽しめる

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