【ぐるぐるグルメ】銀鱗躍る湖の宝ヒメマス/十和田

水揚げされ出荷を待つ「十和田湖ひめます」=5月、十和田湖増殖漁協

 季節ごとに彩りを変える山々と、それを映す十和田湖。訪れる人々には、湖でとれる新鮮なヒメマスの料理が大きな楽しみでもある。明治の終わりに、ふ化放流事業が始まって既に100年余り。紺青の水面に銀鱗(ぎんりん)を躍らせるヒメマスは、湖の宝として今も湖畔の暮らしを支えている。

 陸封型のベニザケの一種であるヒメマスは、脂が乗ったピンク色の身の美しさと甘みが特長。湖畔や十和田市内の料飲店では刺し身や塩焼きが定番だが、奥入瀬ろまんパークの「香草パン粉焼き」のような洋風メニューも人気が高い。

 十和田湖のヒメマス漁が行われるのは4~11月(休漁期あり)。十和田市にある青森県産業技術センター内水面研究所によれば、最も多かった1983年には約66トン揚がったが、近年は10~20トン台で推移している。

 ヒメマスのふ化放流事業に取り組んできた十和田湖増殖漁協が出荷する「十和田湖ひめます」は2015年、地域団体商標に登録された。市の補助で整備した急速冷凍設備のおかげで通年供給が可能になり、盛漁期には通信販売も行っている。

 小林義美組合長は「最近はサケマスの海面・施設養殖も活発になったが、十和田湖ひめますは天然の餌だけで育つ魚。『姫』と呼ばれるにふさわしい上品な味を楽しんでほしい」と話す。


奥入瀬ろまんパークの「十和田湖ひめます香草パン粉焼き」

▼おすすめ 3産品/県外、ネット通販でも人気 小山田久市長

 「魔女の生チーズサンドミックス」は、十和田市産米・まっしぐらをスフレに使い、チーズ状のクリームを挟み込んでいます。製造元の大竹菓子舗は全国ご当地スイーツ選手権優勝など数々の受賞歴があり、県外量販店やネット通販でも人気です。

 ビールの本場チェコから導入した製造プラントで造る「奥入瀬ビール」は、コクのあるダークラガーはじめ4種類があり、飲み応えの違いを楽しめます。「十和田おいらせ餃子」は、臭いが残らないように処理した地元産プレミアムニンニクやガーリックポーク、キノコを使った味付き商品で、調理の手軽さも魅力。どれも道の駅や通販サイトでお求めいただけますので、ぜひ味わってください。


魔女の生チーズサンドミックス ふわふわスフレにチーズクリームをサンド(大竹菓子舗)


奥入瀬ビール 奥入瀬源流水で仕込んだこだわり地ビール各種(十和田湖ふるさと活性化公社)


十和田おいらせ餃子 地元食材を使い県外でも人気。焼餃子のほか水餃子も(奥入瀬フーズ)

【問い合わせ先】十和田市とわだ産品販売戦略課(TEL0176-51-6743)

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