工人・阿保さんが実演 黒石でこけし初挽き

阿保六知秀さん(右)のこけし初挽き作業を見詰める来館者ら=4日午前、黒石市の津軽こけし館

 伝統こけしのさらなる発展などを願う行事「新春!こけし初挽(ひ)き 2020」が4日、青森県黒石市の津軽こけし館で開かれた。多くのこけしファンらが、津軽こけし工人会会長の阿保六知秀(むちひで)工人(69)=同市=による製作実演を見物したり、福もちまきなどの正月行事を楽しんだりした。子(ね)年にちなんだものなど多彩な作品が展示・販売され、人気を呼んでいた。

 工人会や行政、観光関係者ら約20人が参列して神事を行った後、福士拓弥館長、高樋憲市長らがあいさつ。初挽きでは、白装束を身にまとった阿保工人が実演用の作業場に座り、引き締まった表情で臨んだ。

 阿保工人は高さ約30センチの木材をろくろで回しながら「かんな」や紙やすりで津軽系温湯(ぬるゆ)こけしの伝統的な形に整えると、筆で5色の模様を付け、約54年にわたって磨いてきた技術で見物客を魅了した。阿保工人は「令和になって初めての初挽きなので心して迎えた。去年に感謝し、新たな気持ちで作った」と話した。

 黒石市中郷小学校4年の北山美芽莉(ひめり)さんは、作業の間ずっと最前列で見物し「きれいにできて、すごいと思った」と喜んでいた。

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