東北農政局「むらの宝」に稲垣藁の会(つがる市)、中泊メバル料理推進協

選定され喜ぶ稲垣藁の会のメンバー。左から3人目が野崎会長

 東北農政局が地域活性化の優良事例を選定する2019年度「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」に青森県つがる市の「稲垣藁(わら)の会」(野崎克行会長)と中泊町の「中泊メバル料理推進協議会」(中畑哲也会長)が選ばれた。12日に仙台市で授与式が行われ、両団体に選定証が渡された。

 地域活動を活性化したコミュニティ部門で選ばれた稲垣藁の会は04年4月設立。会員数は12人。つがる市稲垣町の旧稲垣西小学校校舎を活用したフォーラム稲西「わの学校」を拠点に、わら工芸の制作・伝承活動などを行っている。

 伝統のわら細工技術を学び、地元の小学校でのわら細工教室で作り方を指導しているほか、わら製のかかし作り、クリスマスリースやしめ縄の制作体験・交流活動なども積極的に行っている。同市の馬市まつりにはわらで実物大の馬を制作し、パレードに参加している。

 所得向上などにつながったビジネス部門の中泊メバル料理推進協議会は、地元産のウスメバルを使った新ご当地グルメ「中泊メバルの刺身と煮付け膳(メバル膳)」を開発。15年7月の販売開始以来、累計販売食数は7万3千食を超え、経済波及効果は4億円以上とみられている。

 また、電子レンジで温めるだけで簡単にメバルの煮付けができる土産用「中泊メバルでチン」を販売するなど関連商品を開発し相乗効果を高めている。魚価アップにも効果が見られた。

 藁の会の野崎会長は「不要なわらに着目したのが評価されたと思う。現在の生活に合うようなわら製品も作り、多くの若い人が興味を持てるような新たなわら文化の創造を目指したい」と述べた。

 メバル料理推進協の中畑会長は16日、中泊町役場を訪れ、濱舘豊光町長に選定を報告。「受賞はうれしい。これからももっと新しい商品をつくって中泊町のメバルをPRしたい」と喜びを語った。

濱舘町長(左)に報告した中畑会長(中)

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