【連載うまい森・味めぐり】久六島の巨大サザエ/深浦

うま味たっぷりで歯ごたえがある久六島の活サザエを使ったお造り。「肝」の部分も生臭さがなく刺し身で味わえる

 青森県深浦町沖の日本海にある久六(きゅうろく)島で採れたサザエは、手のひらに余るほどの大きさ。重さ250~300グラムと一般的なサザエの2、3倍はある。「ソフトボールよりでかい巨大サザエがゴロゴロいる」という町役場の情報は本当だった。

 久六島は同町舮作(へなし)から漁船で約1時間、距離にして約30キロの日本海に浮かぶ無人の岩礁地帯。対馬海流に乗って北上するクロマグロやマダイなどの魚と、周辺の藻場で育つサザエやアワビの好漁場として知られる。

 藻場は岩礁の周囲3キロほど、深さ15メートルから30メートルの棚状の地形になっているというが、ここの貝類が特大サイズに育つのはなぜなのか。「白神山地から流れ込んだ栄養分たっぷりの海洋深層水のおかげで、貝のえさになる海藻のツルアラメ(ガガメ)が良く育つ。サザエも大きいだけでなく、生でも加熱しても別格の味なんだ」。新深浦町漁協の西崎昭一理事(56)が教えてくれた。

 久六島付近は潮の流れが速いこともあり、熟練したダイバーでも潜れるのは4月から7月まで。出漁している船も今は深浦と秋田から1隻ずつしかないという。

 「地元の飲食店なら、お盆ごろまでは活サザエが食べられる。家庭用コンロじゃ料理できないサイズなんだから、深浦へ来たら絶対に味わってほしい」。熱っぽく繰り返す西崎さんだった。

<「マグステ、白神も魅力」 吉田満町長>

 深浦の海は、北上する暖流と世界自然遺産・白神山地から流れ込む豊かな水のおかげで魚介類が豊富。ふるさと納税の返礼品としても、海産物は人気商品です。

 中でも久六島のサザエやアワビは、春から夏にしか食べられない期間限定の味。「大ぶりの貝は味が落ちる」という話も聞きますが、恵まれた環境で育つ久六島産はうま味が違います。町内の飲食店や直売所を訪れるお客さまからも好評です。

 新・ご当地グルメ「深浦マグロステーキ丼」は、おかげさまで発売6年間で22万食を超える人気ぶりです。全国の皆さまにご支援いただいた白神岳山頂の避難小屋修復も10月には工事が完了する予定ですので、深浦の食と一緒に豊かな自然の魅力をお楽しみください。

<白神の森に抱かれて 幻想へ誘う十二湖・青池>

 世界自然遺産・白神山地の主峰・白神岳(標高1232メートル)を擁する深浦町。世界遺産地域に連なる十二湖エリアには、白神の森に抱かれた大小33の湖沼があり、新緑の春から紅葉の秋まで大勢の行楽客が訪れる。

 中でも人気なのが「青池」。深い紺青の澄んだ水面に周囲の木々が映る様子は、神秘的な雰囲気が漂う絶景スポットとして知られ、周囲には散策路も整備されている。問い合わせは深浦町観光課(電話0173-74-4412)へ。

深浦町長・吉田満 氏

神秘的な深い青色の水面が行楽客に人気の青池

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