8月2日開幕の青森ねぶた祭に、今年も銀色に輝くあのガスボンベたちが帰って来る。クルクルと滑らかに横回転しながら沿道を練り歩く姿は、市民や観光客だけでなく、動画投稿サイトでも大人気。すっかり祭りに欠かせないキャラクターに定着した。ボンベたちは東奥日報紙取材に「今年はいつもより多く回るよ!」と、子どもたちに予告した。
ボンベ姿で出陣しているのはENEOSグローブエナジー(本社東京)北日本支社(青森市問屋町)の社員たち。ボンベは高さ2.3メートルほど。ボンベの形の骨組みに紙を張って作る。要はねぶただ。
祭りに初めて参加したのは1996年。前身の「東北石油ガス」時代だった。「ベニープロパン」の商品名を掲げ、運行団体「私たちのねぶた」に出陣。今は「グローブエナジー」に名を変え、今年で24年連続出場となる。
ボンベねぶたが回転する仕組みは至ってシンプル。ボンベの中に入った人はヘルメットをかぶる。ボンベとヘルメットはヘルメットの頂点でつながっているが、そのつなぎ目が回転する構造となっている。あとは外側のボンベを手で回すだけ。「簡単でしょ?」と北日本支社青森支店長の三浦康行さん(55)は笑う。
回転技は偶然開発された。最初はヘルメットとボンベががっちりと固定されている仕組みだった。しかし何日も祭りに参加すると、ボンベの重みで首が悲鳴を上げ始める。その荷重を逃がすため、固定場所をヘルメットの頂点の1カ所だけにし、緩めに付けるようにした。
ある日、中の人が気付いた。「外側が回るじゃないか!」。ビスが緩んでいたのだ。回してみたら観客に人気が出た。「それからは、ますますよく回る構造にしようと研究した。回転軸をしっかり中心に取るとかね」。同社のねぶた担当・秋谷洋之さん(59)は振り返る。
祭りの人気者になるのに時間はかからなかった。1回の祭り参加でボンベはぼろぼろになる。子どもたちや観光客によく抱きつかれるからだ。
ボンベねぶたのアイデアを会社に持ち込んだ石郷岡正明さん(58)=本社保安統括本部副本部長=は感慨深げに話す。「ガスボンベはとかく危ないとか言われるけど、祭りでは子供たちに大人気。とてもうれしいですよ」
ボンベ姿で出陣しているのはENEOSグローブエナジー(本社東京)北日本支社(青森市問屋町)の社員たち。ボンベは高さ2.3メートルほど。ボンベの形の骨組みに紙を張って作る。要はねぶただ。
祭りに初めて参加したのは1996年。前身の「東北石油ガス」時代だった。「ベニープロパン」の商品名を掲げ、運行団体「私たちのねぶた」に出陣。今は「グローブエナジー」に名を変え、今年で24年連続出場となる。
ボンベねぶたが回転する仕組みは至ってシンプル。ボンベの中に入った人はヘルメットをかぶる。ボンベとヘルメットはヘルメットの頂点でつながっているが、そのつなぎ目が回転する構造となっている。あとは外側のボンベを手で回すだけ。「簡単でしょ?」と北日本支社青森支店長の三浦康行さん(55)は笑う。
回転技は偶然開発された。最初はヘルメットとボンベががっちりと固定されている仕組みだった。しかし何日も祭りに参加すると、ボンベの重みで首が悲鳴を上げ始める。その荷重を逃がすため、固定場所をヘルメットの頂点の1カ所だけにし、緩めに付けるようにした。
ある日、中の人が気付いた。「外側が回るじゃないか!」。ビスが緩んでいたのだ。回してみたら観客に人気が出た。「それからは、ますますよく回る構造にしようと研究した。回転軸をしっかり中心に取るとかね」。同社のねぶた担当・秋谷洋之さん(59)は振り返る。
祭りの人気者になるのに時間はかからなかった。1回の祭り参加でボンベはぼろぼろになる。子どもたちや観光客によく抱きつかれるからだ。
ボンベねぶたのアイデアを会社に持ち込んだ石郷岡正明さん(58)=本社保安統括本部副本部長=は感慨深げに話す。「ガスボンベはとかく危ないとか言われるけど、祭りでは子供たちに大人気。とてもうれしいですよ」