【連載うまい森・味めぐり】したたるメロンの甘さ/つがる

最新の各種センサーと担当職員の厳しいチェックを経て消費者の元へ届けられるタカミメロン=ごしょつがる農協・木造総合支店の集出荷施設

 青森県つがる市は津軽平野の西に位置する農業地帯。新田開発で生まれた広大な田んぼと、日本海から吹く潮風と飛砂から農地を守る砂防林がある屏風山の畑作物で知られる。平成に入って普及したタカミを主力に、地域を挙げてメロンの売り込みを進めている。

 タカミは園芸植物育種研究所(千葉県)が育成した品種で、高級感あるネット系メロンの外観と糖度の高さ、日持ちの良さが特長。ごしょつがる、つがるにしきた両農協で組織する「つがるメロン協議会」は各種センサーを備えた集出荷施設で糖度15以上のものを選別出荷している。

 同施設がある、ごしょつがる農協木造総合支店の2018年度販売額では、青果全体の5億8千万円のうち、メロンが3億2千万円余りで6割近くを占めた。市は今月7日、東京・神楽坂にアンテナショップ「果房(かぼう) メロンとロマン」を開設し、メロンのスイーツと一緒に、つがる産メロンの魅力を発信している。

 青森市中央卸売市場で6月末に行われた同協議会のタカミ初競りは、前年産の3倍に当たる1玉3万円という過去最高値が飛び出した。同農協メロン部会長の浜山敏彦さん(60)は「関東のタカミ産地に比べ、屏風山地帯は日照時間が長く夜温が大きく下がる。これが肥大の良さ、優れた甘さにつながるんだよ」と胸を張る。

<「魅力発信 縄文遺跡も」 福島弘芳市長>

 甘みが強い当市のタカミメロンは県外でも人気が高く、初めて食べる方々は「おいしい」と驚かれます。屏風山地帯は水はけが良く、昼夜の寒暖差が大きいために作物の糖度が上がるので、スイカの名産地としても知られています。メロンもスイカも間もなく旬を迎えますので、ぜひご堪能いただきたいですね。

 市内にはニッコウキスゲが咲き乱れるベンセ湿原、千本鳥居がネットでも話題の高山稲荷神社などの名所があり、今後は「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界遺産登録を視野に縄文の魅力発信にも努めます。

 亀ケ岡遺跡を象徴する遮光器土偶は「しゃこちゃん」の愛称で有名です。今秋には週末限定の縄文バスツアーも始まりますので、お楽しみに。

<熱い夏彩るイベント続々 食、祭り 盛りだくさん>

【7月】26~28日 つがる市ネブタまつり(木造地区)

【8月】4、5日 チェスボローカップ水泳駅伝(車力マグアビーチ)
▼11日 メロンスイカフェスティバル(つがる地球村)
▼17日 盆踊り大会(イオンモールつがる柏)
▼23~25日 馬市まつり(パレード:木造地区/新田火まつり:イオンモールつがる柏)

【9月】21、22日 あおもり10市大祭典inつがる(イオンモールつがる柏)

 問い合わせは市商工観光課(電話0173-42-2111)へ。

つがる市長・福島弘芳 氏

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