運行休止まで大鰐線盛り上げて/ボード設置

中央弘前駅前のカウントダウンボードを除幕する子どもたち

 利用者の減少などのため2028年3月末で運行を休止し、事実上の廃線となる弘南鉄道大鰐線を盛り上げようと、青森県中南地域連携事務所は26日、弘前市側の発着地となっている中央弘前駅前に休止までの日数を表示するカウントダウンボードを設置した。除幕式には地元の親子連れ17人が参加し、津軽大沢駅までの乗車体験や車両の見学を通じて大鰐線への理解を深めた。

 カウントダウンボードは大鰐線への関心を持ってもらおうと、県が弘南鉄道やまちづくり団体の協力を得て設置。180センチ四方の大きさのボードには休止までの日数や沿線の風景のほか、関連情報を発信するデジタルサイネージ(電子看板)も組み込まれている。

 除幕式では、同事務所の木村真一所長が「私たちの生活を支えてくれた大鰐線の思い出をしっかりと心に刻んでほしい」とあいさつ。子どもたちが白い幕のひもを引っ張ると「休止まであと888日」と記されたボードが姿を現した。

 その後、子どもたちは大鰐駅行き電車に乗り込み、車両基地がある津軽大沢駅まで20分弱の電車旅を満喫。車窓にリンゴ園の風景が広がると「リンゴ食べたい」と歓声を上げた。

 津軽大沢駅ではラッセル車の車体に触ったり、電車の運転席で電源を入れたり切ったりする作業を体験。今春、県外から弘前市に移住し、初めて大鰐線に乗ったという弘前大学付属小学校1年の宮﨑春亥(はるい)さん(7)は「窓からいろいろな風景を見られて楽しかった。また乗ってみたい」と笑顔を見せた。

 県は12月26日まで、大鰐線にまつわる思い出の写真やエピソードを募集中。寄せられた作品は弘南鉄道や沿線地域のPRなどに活用する。問い合わせは県中南地域連携事務所(電話0172-32-2407)へ。

津軽大沢駅構内の車両基地を訪れ、電車の前で記念撮影する親子連れ

津軽大沢駅構内の車両基地を訪れ、ラッセル車の前で記念撮影する子どもたち

津軽大沢駅構内の車両基地を訪れ、運転席を見学する子どもたち

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