志功の郷土愛テーマに・7月19日から展覧会/県美

棟方志功没後50年記念展で展示される「児童学生安全祈願観音像図」(青森市立長島小学校蔵、同展実行委員会提供)

 青森市出身の世界的板画家・棟方志功(1903~75年)の没後50年を記念した展覧会「青森の子 世界のムナカタ」が7月19日、同市の県立美術館で開幕する。青森市教育委員会と同美術館、棟方志功記念館でつくる実行委員会が19日、概要を公表した。棟方が母校の青森市立長島小学校に贈った倭画(やまとが)など、普段は公開していない故郷ゆかりの作品や関係資料など計約100点を展示。自らを「青森の子」と称する作品も残した棟方の郷土愛にスポットを当てる。

 県美のコレクション展の中で開催する記念展では、上京前に給仕として勤務した青森地方裁判所へ贈った「青森景勝之処大観之図」など、市内各所に秘蔵されている倭画や板画、油彩画等の作品約60点、青森県との関わりを示す資料約40点を展示。このうち母校・長島小の創立90周年式典で児童の事故防止を願い、即興で描いた「児童学生安全祈願観音像図」など5点は、22年ぶりの一般公開となる。

 同日、同市役所で開いた実行委の会議で開催概要が了承され、名誉会長の西秀記市長が「初代名誉市民でもある棟方画伯が愛した青森の魅力を、未来を担う子供や多くの人に堪能してもらいたい」とあいさつ。展示を担当する同記念館の宮野春香学芸員は「人一倍郷土愛が強かった棟方の思いや青森との関わりを、一般公開されていない作品も借用しながら紹介する。展覧会を機に、没後50年からその先の未来へ業績をつなげていきたい」と語った。

 会期は11月3日まで。観覧料は一般700円、18歳以下無料。

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