県伝統工芸品「善知鳥彫(うとうぼり)ダルマ」の展示会が20~22日、青森市のJR青森駅東口ビル4階協同組合タッケン美術展示館で始まる。唯一の作り手だった2代目の福井強さん(享年78、青森市)が1月に亡くなり、後継者は不在。ダルマの再興を掲げて乗り出したプロジェクトは今年で3年目となり、主催団体は今回の展示会を通じて作品の未来を模索する。
「善知鳥彫ダルマ」は約100年前に誕生。画家などとして知られる今克己(1890~1982年、弘前市出身)が県の工芸品振興のために制作を始めた。深紅の衣に包まれた痩身(そうしん)にぎょろりとした目が特徴で、樹木の自然な割れを生かすため同じ作品は二つとないという。
福井さんは77年から今に師事。2代目としてさらに作品に磨きをかけ、ダルマは96年に県伝統工芸品に認定、2002年には福井さんが伝統工芸士に選ばれるなど活躍したが、晩年は病気により制作ができない状態が続いていた。
そうした中でプロジェクトを始めた青森市のNPO法人おどろ木ネットワークは、これまでフォーラムや展示会を開催し、若者の意見なども取り入れて方向性を検討。福井さんはプロジェクト途中で亡くなってしまったが、後継者が現れるまでの「つなぎ」の活動を続け、ダルマの魅力を広げることとした。
展示会では、今と福井さんの作品約30点のほか、若手アーティストらとのコラボ作品など計80点を用意、子ども向けの色付け体験も行う。同法人には彫刻家など木の加工技術を持つ会員が多い。澤田新平事務局長は「みんなで(ダルマを)伝えていきたい。若い人に知ってもらい、オープンなものにしていけたら」と話した。
「善知鳥彫ダルマ」は約100年前に誕生。画家などとして知られる今克己(1890~1982年、弘前市出身)が県の工芸品振興のために制作を始めた。深紅の衣に包まれた痩身(そうしん)にぎょろりとした目が特徴で、樹木の自然な割れを生かすため同じ作品は二つとないという。
福井さんは77年から今に師事。2代目としてさらに作品に磨きをかけ、ダルマは96年に県伝統工芸品に認定、2002年には福井さんが伝統工芸士に選ばれるなど活躍したが、晩年は病気により制作ができない状態が続いていた。
そうした中でプロジェクトを始めた青森市のNPO法人おどろ木ネットワークは、これまでフォーラムや展示会を開催し、若者の意見なども取り入れて方向性を検討。福井さんはプロジェクト途中で亡くなってしまったが、後継者が現れるまでの「つなぎ」の活動を続け、ダルマの魅力を広げることとした。
展示会では、今と福井さんの作品約30点のほか、若手アーティストらとのコラボ作品など計80点を用意、子ども向けの色付け体験も行う。同法人には彫刻家など木の加工技術を持つ会員が多い。澤田新平事務局長は「みんなで(ダルマを)伝えていきたい。若い人に知ってもらい、オープンなものにしていけたら」と話した。