大鰐の「大湯会館」が営業再開

建て替えが終わり、約2年ぶりに営業を再開した大湯会館

 老朽化に伴い建て替え工事が行われていた青森県大鰐町蔵館地区の公衆浴場「大湯会館」が工事を完了し24日、約2年ぶりに営業を再開した。同日正午のオープンに合わせ、待ちわびた入浴客らが伝統の湯を楽しんだ。

 町史などによると、同町では、12世紀末に東国を行脚していた円智上人が病を患った際、夢枕に立った童子から「土用の丑(うし)の日に温泉に入ると病は治る」などとお告げを受け、蔵館で温泉を見つけ入浴すると治った-との言い伝えがあり、その場所が蔵館の大湯だと言われているという。

 新しい同会館は木造2階建てで、延べ床面積約622平方メートル、総事業費は約3億2809万円。お湯は44度と42度の2種類を楽しめる。車6台分ほどしかなかった駐車場は用地買収などで普通車9台、軽自動車7台分のスペースを確保し、一部はロードヒーティングを導入した。

 入浴した近くに住む農業、小野光一さん(59)は「いい湯だった。温泉はいろいろなところに入りに行っている。今度は孫も連れて来たい」と話した。友人と訪れた小野ミキさん(84)は「解体前から60年ぐらい来ていた。熱い湯がいい。キリッとするね」と笑顔を見せた。

 同会館を管理する蔵館財産区管理会の菊池修一会長(73)は「長年先輩方が昭和、平成と守ってきた大湯会館を、令和元年に新しくできて喜んでいる。また地域の皆さんに気軽に入ってもらいたい」と話した。

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