動物たちの暮らし支えて 大森山動物園「サポーター制度」導入

餌代などの高騰による経費の増加を受け、動物サポーター制度を導入する大森山動物園。キリンも支援対象になっている
 秋田市浜田のあきぎんオモリンの森(大森山動物園)は、園内の動物や施設ごとに寄付を募る「動物サポーター制度」を導入した。対象は企業や団体。光熱費や餌代などの高騰で経費が増加し、運営が厳しくなっていることが理由。「動物たちの豊かな暮らしを支えながら、命をつなぐ仕事をしっかり続けていくためにご支援をお願いしたい」とPRしている。

 園によると、寄付の対象となる動物は36種類で5万~20万円。ゾウとキリン20万円、ユキヒョウやレッサーパンダ、ニホンイヌワシなどが10万円、トナカイやラマ、アカカンガルーなどは5万円となっている。また、寄付の対象施設はサル山や森のびょういん(動物診療施設)など10種類で、額は5万~10万円に設定した。

 サポーターによる寄付金は、餌代や動物舎の整備などの運営経費に充てる。寄付者には特典として、企業団体名を記載したプレートを動物舎などに設置する。支援した動物との記念写真を撮影したり、動物舎の見学ができたりする特典も設ける。

 サポーターの認定期間は1年。7月から申し込みを受け付けており、9月以降に認定する予定。

 大森山動物園は個人による支援も募集している。インターネット通販サイト・アマゾンの「ほしい物リスト」に必要な物品を公表しており、支援者が同サイトで購入すると、園に届く仕組みになっている。リストには現在、チンパンジーの運動用ロープなどが入っている。このほか、秋田市へのふるさと納税を通じた支援も募っている。

 園を巡っては、昨年の11月市議会定例会で入園料の値上げに関する条例改正案が否決された。運営に財政的な余裕はないといい、事務長の吉田淳一さんは「ぜひ企業や個人の方々に協力していただきたい」と話した。

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