千変万化の岩木山 300点到達記念の油彩展

岩木山百景300記念展で、1作目の作品(右)と300点目の作品の間に立つ石澤さん

 さまざまな角度から見た岩木山の油絵を描き続けている青森市浪岡の画家石澤暁夫(あけお)さん(61)の300点到達を記念した個展「岩木山百景300記念展」が22日、JR浪岡駅併設の交流施設「あぴねす」で始まった。300点目を含む厳選100点を展示し、季節や時間帯で千変万化する岩木山の姿は圧巻。石澤さんは「岩木山は描けば描くほど魅力が増す。いろいろな情景を楽しんでもらえれば」と話している。

 石澤さんは2020年春、新型コロナウイルスの感染拡大で本業の広告美術業が影響を受け、不安を鎮めるために岩木山をテーマにした絵を描き始めた。当初の目標は100点だったが、展覧会のたびに反響を呼び、300点に修正。岩木山を描き始めてから3年半後の今年10月末、ようやく300点目が完成し、これまでの展覧会の人気作と合わせ計100点を展示することになった。

 会場では、石澤さんの不安が投影されたかのような暗い色彩の1点目と、真昼の陽光や植物の生命力にあふれた300点目を並べて展示。石澤さんが「絵を描く才能をもらった」という父・信弥(しんや)さん(故人)が描いた岩木山の絵もある。

 知られざるスポットから眺めた風景も多く、岩木山の魅力を再発見できるような展示構成。石澤さんは「岩木山は見る人によってそれぞれの風景がある。自分にとって集大成のような展示になったが、そこから多様性を感じてもらえたらうれしい」と力を込めた。

 記念展は12月3日までで、開催時間は午前9時~午後6時。入場無料。最終日の午後2時からは、「葛西悟・愛子フレンズ」のギャラリーコンサートが行われる。

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