個性豊かな屋台集合 三沢の商店街で月1回

マーケットキャラバンの会場。訪れた人たちが丸太切りなどの体験や食事、買い物を楽しんだ=20日、三沢市の三沢中央商店街

 青森県三沢市の三沢中央商店街で、個性豊かな屋台を集めたイベント「マーケットキャラバン」が月1回開かれ、歩行者天国になった通りを多くの人が行き交い、にぎわいを見せている。人と人、街と自然がつながる非日常空間が生まれ、主宰者はここから独自の文化を発信したいと志している。

 20日、昔ながらの商店街にチェーンソーの音が響いた。岩手県で持続可能な林業に取り組む「九戸山族-夏井蔵」のブースで、十和田市の中川原壮亮(そうすけ)ちゃん(5)が丸太切りを体験。見事成功すると、通行人らから「かっこいい」と声が上がり、拍手が送られた。壮亮ちゃんは「切ったことを保育園の全員に教える」とはにかんだ。

 会場では体験ブースのほか、手作り品や素材を厳選した食べ物・飲み物などの数十店舗が、毎月入れ替わりつつ出店する。「FURNISSORIES(ファニサリース)」として木工の家具やアクセサリーなどを出品した六戸町の男性(35)は「1日に何十人、何百人と触れ合える非日常が面白い」。通常、販売はオンラインのみという。

 イベントは、2021年に小川原湖畔に屋台を集めて開催したのが始まりで、22年からは同商店街に巡回。主宰者の一人で、「自遊木民族珈琲」(野辺地町)として会場でオーガニックコーヒーなどを販売する板橋諒さん(36)は「森と街の行き来があったほうがいい」と強調する。マーケットキャラバンの名前には、各地を巡ってその土地ごとに空間の使い方を提案したい-との考えが反映されている。

 三沢市は中心市街地の活性化が課題で、同商店街では誘客に向けた市商工会主催、市共催の事業として県の補助金を受けて開催している。もう一人の主宰者で、バー「NITROUS(ナイトロウズ)」(同市)などとして出店する種市了久(のりひさ)さん(38)は「ここから新しい文化が生まれたら。好きなこと、こだわりを追求して商いをする生き方を、次世代に見てもらいたい」と語る。

 今年は9月24日、10月29日にも開催予定。出店希望などの問い合わせはマーケットキャラバンのウェブサイト(https://www.marketcaravanmisawa.com)へ。

板橋諒さん

種市了久さん

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