祖父母が暮らした古民家をホテルに

工事が進む古民家の前で笑顔を見せる香田さん(右)と、ホテルスタッフとして働く予定の小田桐優子さん

 人気エンターテインメント施設「うんこミュージアム」を手がけたことで知られるプロデューサー香田遼平さん(33)=青森県五所川原市出身=が、祖父母が暮らした同市郊外の古民家を改装し7月、ホテル「こもる五所川原」を開業する。「みんなが忙しい時代。喧噪(けんそう)から離れた津軽の地で、ゆったりと、自分に向き合う時間を過ごしてもらえたら」と香田さんは語る。

 香田さんは6歳まで、同市梅田にあるこの民家で暮らした。その後は大阪で育ち、大学を卒業し、ウェブコンテンツ企業「面白法人カヤック」(本社・神奈川)に就職してからは、全国を飛び回る多忙な生活を送ってきた。2019年からは東京を皮切りに、うんこをテーマにしたアートやグッズ、ゲームなどを提供する「うんこミュージアム」を国内外で手がけ、話題を呼んだ。

 疲れた時、空き家となっていたこの古民家に帰り1人でこもった。すると自然と心が落ち着き、仕事の面白い企画のアイデアが浮かんだ。「自分と同じように忙しく働いている人たちに、自分の時間を取り戻してほしい」。19年、香田さんは古民家をホテルにすることを決めた。

 22年夏に始まった改装工事は、現在も進行中。築60年以上の2階建てで、居間、仏間、寝室など間取りの違う五つの部屋をそれぞれ客室にする。このうち3部屋は坪庭をつける予定だ。「元々が民家なので、客室それぞれにトイレも洗面台もつけない。思索にふけるにはちょうどいい狭さの空間」と香田さんは語る。薄緑や茶色っぽかった外壁も黒を基調とし、現代的な見た目にした。

 庭も含めた敷地面積は計約千平方メートル。近くに友人の祖母の畑があり、この畑で育てた野菜を使った料理を食事に提供するという。

 現在は「うんこミュージアム」の運営会社の役員と、「こもる」の運営会社の代表を務めながら、藤崎町の「地域活性化起業人」として、観光振興や地域産品の開発などにも取り組んでいる香田さん。「時間とともに、『こもる』の周りも空き家が増えた。『こもる』をきっかけに、地域の人の交流も増えればうれしい」と話している。

 「こもる五所川原」は7月14日オープンの予定。予約は既に受け付けている。詳細は同ホテルのホームページで見ることができる。

「こもる五所川原」の一室の完成イメージ(香田さん提供)

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