風間浦のアンコウ 「食べにおいでよ!」第35回


 大雪大渋滞の青森市内国道4号をなんとか抜けて、一路北上、風間浦村へ。対岸に北海道を遠望して、津軽海峡は凪(なぎ)。漁場が近く、刺し身でも食べられるという鮮度が魅力の「風間浦鮟鱇(あんこう)」を拝める…と思ったらこの日は水揚げなし。でも大丈夫。刺し身はお預けでも鍋がある。

 ということで、漁港からすぐ近くの下風呂温泉郷、「あさの食堂」へ。こちらの昭和30年代から続く大衆食堂で「あんこう鍋定食」を撮影。みそ仕立てのスープに身も肝も大ぶりのアンコウが存在感を放ちます。

 「肝が好きな人は早めにどうぞ。溶けちゃうんで」と、3代目の高瀬晋平さん(39)。好物は最後まで取っておくタイプと見抜かれたか。気恥ずかしさを笑ってごまかし、急いで口に運んで目を丸くした。「食べ物の味を別の食べ物で例えてすみませんが、毛ガニのカニみそですね」

 温かい目でうなずいてもらえて一安心、締めの雑炊までもう止まらない。

 最後に一つ。調理師として道内などで働き、実家の店に戻って3年という高瀬さんに地元の良さを聞いてみた。「仕事して、温泉入って、ビールを飲んでまだ18時。時間がゆっくり過ぎていく感じが好きですね。飲んだ次の朝はアンコウの雑炊が最高なんですよ」

■問い合わせは「あさの食堂」(11~20時、電話0175-36-2838)

【冨岡宏村長から】全国でも珍しい鮮度の良さ

 本州最北の下北半島風間浦村で水揚げされる「風間浦鮟鱇」は、生きたまま水揚げされる鮮度が特長で、全国的にも珍しいブランドアンコウです。旬の12月から3月は身がしまり、肝に栄養を蓄えた良質の風間浦鮟鱇が多く水揚げされます。

 下風呂温泉郷の宿泊施設や飲食店では、新鮮な風間浦鮟鱇の刺し身や肝をふんだんに使った鍋などアンコウ料理を余すことなく堪能できます。この冬は良質の温泉とアンコウ料理を楽しみに風間浦村へお越しください。

【さらにチェック】下風呂漁港で3月14日「鮟鱇感謝祭」

 12~3月ごろまでが漁期の「風間浦鮟鱇」は生きたまま水揚げされる鮮度の良さで2014年地域団体商標に登録。3月14日は下風呂漁港特設会場で午前9時半から「鮟鱇感謝祭」が開かれる。

 アンコウの「つるし切り」や「鮟鱇レース」などを予定。各150食限定販売となるアンコウ汁(500円)とすし(6貫千円)は事前に申し込みが必要。希望者は往復ハガキで、村産業建設課内「風間浦鮟鱇ブランド戦略会議」へ。締め切りは3月4日必着。応募多数の場合は抽選となる。問い合わせは同課(電話0175-35-2111)へ。

肝を丸々楽しみたい方はスープに溶けてしまう前に味わうがおすすめという「あんこう鍋定食」(2500円)=1月末、風間浦村下風呂温泉郷の「あさの食堂」

「あさの食堂」3代目となる高瀬晋平さん

冨岡宏村長

つるし切り実演の様子=2025年の感謝祭から

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