十和田に落語の演芸場 21日プレオープン

21日にプレオープンする「とわだ演芸場」と、共同経営者の「馬はなし亭呑助」こと遠田さん

 青森県十和田市東三番町に21日、落語が楽しめる「とわだ演芸場」がプレオープンする。経営に携わる同市の社会人落語家・遠田(えんた)康久さん(65)は「県内初の定席寄席になる。伸びしろがある落語文化が十和田から全県に広がってほしい」と抱負を語る。

 演芸場は飲食店が入居する「すみれ館」1階の元喫茶店を改装して設けた。店内には幅3.3メートル、奥行き1.5メートルのステージがあり、落語を披露する際には高座になる。客席はテーブルゲーム台やボックス席など喫茶店の内装をそのままに昭和の面影を残す。

 開設したのは初代林家三平の最後の弟子だった林家とんでん平さん(70)=本名・越尾由春さん、札幌市在住。十和田市など県内で落語を披露する中、落語普及の可能性を青森県に感じていた。「お客さんの落語への興味を、他の街より強く感じた」との理由から2022年末、十和田市に演芸場開設を決めた。取材に「十和田の歴史と文化を題材にした新作落語を語りたい。寄席としてだけでなく新たな人の集う場にし、笑いの絶えない明るい十和田にしたい」と語った。

 とんでん平さんの弟子の遠田さんは、共同経営者として切り盛りする。毎月上旬は社会人落語家を中心に寄席を開く予定で、遠田さん自身も「馬(うま)はなし亭呑助(のみすけ)」の名で高座に上がる。中旬と下旬は一般の芸能・文化団体からの利用予約も受け付ける。ステージ脇にはグランドピアノがあり演奏会も可能。遠田さんは「漫才や講談、踊りに音楽ライブ、ギャラリー発表など何でも自由にできるように造ったつもり。師匠が願うように『人が集う場』を目指し、演芸場を長く続けていきたい」と話す。

 21日のプレオープンは午後1時から、落語やギターの弾き語りなどを披露予定。入場無料。正式オープンは5月3日で、こけら落とし公演として午後2時から、林家とんでん平さん、二代目林家三平さんの落語会を開く。木戸銭(入場料)3500円。問い合わせは遠田さん(電話090-9533-3390)へ。

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