シカ、角切り すっきり/冬支度 飼育員と熱い攻防

【写真左】角を切られる前のシカ【同右】角を切り落とし、すっきりとした表情のシカ

 青森県弘前市百沢の「弥生いこいの広場」の動物広場で10日、秋の恒例行事であるホンシュウジカの角切りが行われ、縄も持って追いかける飼育担当者と荒々しく逃げ回るシカとの攻防が繰り広げられた。飼育員がようやくシカを捕まえると、40センチほどに伸びた角を切り落とし、冬支度を済ませた。

 冬の間に狭いスペースで過ごすシカたちが、ぶつかり合ってけがをしないようにするため、同広場は毎年この時期に角を切り落としている。

 雨が降る中、飼育員9人がかりで雄ジカ3頭の角切り作業に着手。飼育員は角を捕らえる縄や雪かきスコップを手に、じりじりとシカをおりの隅に追いやるが、この後に角を切られると知ってか知らずか、シカは勢いよく逃げ回った。

 しばらくにらみ合いが続いた両者。飼育員がやっとの思いで走るシカの角に縄を引っかけると、縄をたぐって木に固定。全員でシカの脚や体を押さえ込み、のこぎりで1本ずつ丁寧に切り落とした。角切りを終えたシカは、どこかすっきりとした表情だった。

 作業を見学した弘前高校1年の林恵梨香さんは「角は簡単に切れないと思っていたけど、すぐに切り終えてびっくりした」と話した。

シカを取り押さえ、角を切り落とす飼育員ら

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