中学生2人、進行役挑戦 参加者の意見引き出し鑑賞/十和田

参加者に作品について意見を聞く田嶋さん(左から2人目)と橘さん(同3人目)

 十和田市現代美術館で10日、来館者が複数人で作品から感じたことを話しながら鑑賞して考察を深めるプログラム「げんびさんぽ」が行われた。同市の三本木高校付属中学校に通う中学生2人が進行役のファシリテーターに初挑戦し、参加者の意見を引き出した。

 げんびさんぽは同館の運営のサポートなどを担うボランティア「げんびサポーター」が進行役になる。同校2年の橘音色さん(14)と田嶋唯乃さん(13)は、4月からげんびサポーターとして勉強会に参加。この日は県内外の4~90歳の参加者12人とともに、白い空間の中にミラーボールや想像上の生き物のオブジェが置かれたボッレ・セートレの作品「無題/デッド・スノー・ワールドシステム」を鑑賞した。

 橘さんと田嶋さんは「この空間はどんな場所だと思いましたか」「この生き物はどんな状態だと思いますか」などと参加者に問いかけた。作品が北極のようだという意見が多かったことや、宇宙船の中という考えが出たことから、北極と宇宙船の意見には閉鎖的なイメージなどの共通点があった-などとまとめた。

 橘さんは「最初は緊張したけれど、いろいろな年代の人の意見を聞けて楽しかった。活動を続けて上手になりたい」、田嶋さんは「いろいろな作品の見方を発見できてうれしい。緊張すると思うけれど、一人でもできるようになれたら」と話した。

 げんびさんぽは毎月10日の市民無料デーに合わせて行っている。

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