青森市のランドマーク、県観光物産館アスパムで「売れで売れでただでねーじゃ!(大変)」と話題の「津軽弁缶バッジ」。その発祥の地、弘前さくらまつり期間中の出店に製作者を訪ねると、客が入れ替わり立ち替わり、口々にバッジの津軽弁を発しては笑いあう光景があった。それは「人を笑顔にする津軽弁バッジ」だった。
4月下旬、桜咲き誇る弘前公園。四の丸跡広場の一角に「おみやげTシャツ 田村商店」があった。ここが製作者の田村訓(さとし)さん(51)=弘前市=の出店だ。
「わいは! 『びろ』だど!」「『うるがす』『さんじゃらっと』もあるじゃ!」
年配の母親の車いすを押す地元男性、3人グループの若い女性、熟年夫婦、子連れの家族…。それぞれ声に出して品定めしている。みんな笑顔だ。
同市でTシャツプリントを本業に営む田村さんが、津軽弁バッジを作り始めたのは一昨年。インバウンド(訪日外国人客)の高まりで、弘前公園を訪れる外国人客が思いのほか増えたと実感したときだったという。代表的な津軽弁を聞かれ、教えた「へば(じゃあね)」。外国人客が実際に「へば」と言って帰る姿に「『だびょん(~と思う)』とか、他の津軽弁も言わせたいという欲望がふつふつとわいてきた」。
早速、英語が堪能な地元仲間の協力を得て製作。外国人が発音できるようにローマ字を添え、標準語訳、英訳をつけた。センスが光る背景の絵柄は「きちんとした地元のデザイナーが手掛けている」とか。
「オール弘前」で作られた津軽弁バッジは昨年、会員制交流サイト(SNS)などで話題を呼び、当初の30種類から今春の新作まで102種類に増殖。「思った以上に日本人、津軽の地元民にうけた」と田村さん。友人への土産用や、上京した子に食品などの荷物を送る際、親が「どひゃば?」「けっぱれ(頑張れ)」「へば」などのバッジを段ボールにしのばせるのも人気だという。
4月下旬、桜咲き誇る弘前公園。四の丸跡広場の一角に「おみやげTシャツ 田村商店」があった。ここが製作者の田村訓(さとし)さん(51)=弘前市=の出店だ。
「わいは! 『びろ』だど!」「『うるがす』『さんじゃらっと』もあるじゃ!」
年配の母親の車いすを押す地元男性、3人グループの若い女性、熟年夫婦、子連れの家族…。それぞれ声に出して品定めしている。みんな笑顔だ。
同市でTシャツプリントを本業に営む田村さんが、津軽弁バッジを作り始めたのは一昨年。インバウンド(訪日外国人客)の高まりで、弘前公園を訪れる外国人客が思いのほか増えたと実感したときだったという。代表的な津軽弁を聞かれ、教えた「へば(じゃあね)」。外国人客が実際に「へば」と言って帰る姿に「『だびょん(~と思う)』とか、他の津軽弁も言わせたいという欲望がふつふつとわいてきた」。
早速、英語が堪能な地元仲間の協力を得て製作。外国人が発音できるようにローマ字を添え、標準語訳、英訳をつけた。センスが光る背景の絵柄は「きちんとした地元のデザイナーが手掛けている」とか。
「オール弘前」で作られた津軽弁バッジは昨年、会員制交流サイト(SNS)などで話題を呼び、当初の30種類から今春の新作まで102種類に増殖。「思った以上に日本人、津軽の地元民にうけた」と田村さん。友人への土産用や、上京した子に食品などの荷物を送る際、親が「どひゃば?」「けっぱれ(頑張れ)」「へば」などのバッジを段ボールにしのばせるのも人気だという。