手作り品 発信の場を/中泊に展示販売所開設

店内にはメンバーが手作りした作品が100点以上並ぶ

 青森県中泊町高根に住民の手作り品を展示販売するハンドメードショップが開設された。一角には来場者が語り合える場も設け、地元住民の憩いの空間となっている。立ち上げたのは、かつて同所で軽食喫茶を経営していた野上貴美子さん(69)。野上さんは「長年の夢だった。第二の人生はここから」と話している。

 店内にはパッチワークやキルト作品、裂織(さきおり)、こぎん刺しのかばんや衣類、小物など手作りのぬくもりを感じさせる100点以上の商品が並ぶ。いずれも40~70代の地元女性12人が手作りしたものだ。

 出品するメンバーらはこれまで趣味で制作活動をしてきたが、展示販売する機会は町民祭などに限られていた。また、付近には住民が気軽に集える場がなかったことから今年夏、野上さんの家族が住宅として使っていた建物2階に同店を開設。野上さんがこの建物の1階でかつて営んでいた軽食喫茶「ふれんど」の名を取り、店名は「手作ショップふれんど」とした。

 公民館でパッチワーク教室の講師を務める三上るみこさんもメンバーの一人。今年初め、病気で手術を受け、気持ちが沈んでいたときに友人の野上さんから誘いを受けたという。「大病をして生きる目標を見失っていた。新たに目指すものができてうれしい。作品制作にもやる気が出る」と目を輝かせる。

 野上さん自身も今年病に伏した時期があり、「人生の新たなスタート。多くの人に作品を手に取ってもらえれば。みんなで楽しみながら続けたい」と話す。

 店の住所は同町高根小金石546の8。営業時間は土日の午前10時~午後3時。

「手作ショップふれんど」を開設した野上さん(左)と三上さん

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