【ぐるぐるグルメ】新鮮ヤリイカで極上食感/鯵ケ沢

上品な風味と食感が楽しめるヤリイカの刺し身。イクラや真鱈子が味わいを引き立てる=居酒屋「良治」

 四季を通じて、多彩な海の幸が揚がる鯵ケ沢町。年末年始を境に、ヤリイカが旬を迎えた。夏から秋に水揚げされるスルメイカに比べて、身が柔らかく上品なうま味が楽しめる。新鮮な魚介を売り物にする町内の飲食店には、ヤリイカの極上の食感を求めて訪れる客も多いという。

 年明けの冬嵐がようやく収まった今月12日。沖の底建網にかかった魚を積んだ船が、鯵ケ沢漁港へ次々戻ってきた。

 船上には、ぱんぱんに腹を膨らませたマダラや、津軽弁で「テッテ」と呼ばれるウマヅラハギなどがいっぱい。ヤリイカが岸壁に揚がると、仕分けを手伝う女性たちが氷を敷いた発泡スチロールに、手早く詰め込んでいく。生食向けに鮮度を落とさないためだ。

 同町にある県漁連西郡事業所によると、今期のヤリイカは12月下旬から水揚げがまとまり始めた。ハタハタ漁が終わると、ヤリイカに切り替える漁業者が多いという。

 鯵ケ沢駅前の居酒屋「良治」でも、ヤリイカは冬に欠かせない食材だ。お薦めは、しょうゆ漬けにしたマダラの卵(真鱈子)と一緒に味わうヤリイカの刺し身。イカミンチや野菜を胴に詰めたイカギョーザ風の新メニューも用意した。

 「ハタハタが不漁だったこともあり、お客さんの一番人気はヤリイカ。スルメイカとは、ひと味違う食感を楽しんでもらえるよう、いろんな食べ方を研究してますよ」と、葛西幸治店長が自信たっぷりに話す。


鯵ケ沢漁港の岸壁で箱詰めされたばかりのヤリイカ

▼おすすめ 3産品/世界遺産から山海の幸/平田衛 町長

 鯵ケ沢町は、世界自然遺産・白神山地の恵みを享受した山海の幸が豊富にあります。ふるさと納税の返礼品では「白神山地の水」と「生干しイカ」が人気のツートップです。

 白神山地の水は口当たりまろやかな超軟水なので、赤ちゃんやお年寄りにもお薦め。お茶やコーヒー、料理の味を引き立てます。生干しイカは町を代表する名産品で、夏から秋にかけて見られる「イカのカーテン」は風物詩にもなっています。

 町内では畑作も盛んに行われ夏のメロン、冬のナガイモが代表格です。「鯵ケ沢産長芋」の食べ方としては、とろろや千切りが定番ですが、すりおろしてみそ汁に溶き、刻みネギをのせてもご飯が進みますよ。


白神山地の水 緑豊かなブナ林の湧き水。硬度0.2mg/Lという「超」が付くほどの軟水


生干しイカ 日本海の潮風でうま味を凝縮したスルメイカを真空冷凍パックでお届け


長芋 化学肥料や農薬を減らし有機肥料を主体にじっくり育てたコクのあるナガイモ

【問い合わせ先】鯵ケ沢町政策推進課(TEL0173-72-2111)

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