かわいらしい「ひなこけし」が並ぶ会場

 青森県黒石市の津軽こけし館で、全国のこけし工人がひな人形を模して制作した「ひなこけし」の展示即売会「楽しい、ひなこけし展」が開かれている。普段のこけしとは違った色を使ったり、独特の模様を描いたりしたかわいらしい作品が常時200点ほど並び、一足早く春の雰囲気に包まれている。3月21日まで。入場無料。

 冬場の誘客や販路拡大を図ろうと2010年に始まり、今年で12回目。津軽系や南部系、鳴子系など全国12系統の工人約60人が出品している。

 会場には座りびなや立ちびな、三人官女付き、4段飾りなど大小さまざまな作品がずらり。かぐや姫にちなんだり、今年の干支(えと)「丑(うし)」をモチーフにしたものなどユニークな作品もある。

 同館のスタッフは「普通のこけしとは彩りが違ってカラフルで華やか。雪が多く大変な冬なので、少しでも早く春気分を味わってもらえれば」と話した。

 ひなこけし展の期間中は、同館2階の有料展示室で津軽系工人・今晃さんと弟子の石川美祈子さんが15~20年に制作したこけし約300点の展示会「なるかならぬか」も開催している。

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