【ぐるぐるグルメ】サーモン養殖の拠点に/深浦

脂が乗った「日本海 深浦サーモン」はネット通販でも人気の商品

 世界的な和食人気の高まりとともに、握りずしのネタや刺し身向けに需要が伸びている生食用サーモン。青森県深浦町では、白神山地を源にした豊富な水と冷涼な気候を生かしたトラウトサーモンの大規模養殖が行われている。町内の陸上施設で生まれ、青森県各地の海上養殖施設で水揚げされる「日本海 深浦サーモン」の生産量は既に年間500トンを超え、日本一の規模を誇る。

 淡水魚のニジマスを陸上で卵から育て、海で養殖するトラウトサーモンは、鮮やかなオレンジ色をした身の美しさで知られる。県内の食品企業などで構成する事業グループが、深浦町を拠点に今別町などでも養殖事業を展開している。

 深浦サーモンは、アトランティックサーモンなどの外国産より身の脂を抑えるなど、日本人好みの味に仕上げたのが特徴。一部は「青森サーモン」「青森県産生サーモン」などとして、大手スーパーや回転ずしチェーンでも販売されている。

 深浦サーモンの事業グループで加工・販売部門を手掛ける「あおもり海山」(同町)によれば、グループの2019年の生産量は530トン。全国各地の生食用サーモン養殖は100トン未満の事業者が多く、現状で深浦サーモンに匹敵する産地はないという。

 同社営業部の川村康輔課長は「深浦の冷涼な気候と白神の水を生かして、さらに生産量を増やしたい」と意欲的。20年の目標は800トン、将来は年間1万トンを掲げる。


深浦沖の日本海で育った養殖サーモンの水揚げ作業

▼おすすめ 3産品/日本海と白神の恵みを/吉田満町長

 深浦町は、雄大な日本海と世界自然遺産・白神山地に囲まれた自然の恵み豊かな町。四季折々の農水産物は、町内の飲食店や産直施設を訪れるお客さまから好評をいただいています。

 白神山地から流れ出る清らかな水は日本海へと流れ込み、多くの魚介類を育みます。中でもクロマグロは青森県有数の漁獲量を誇り、新・ご当地グルメ「深浦マグロステーキ丼」(マグステ丼)の食材としても人気。また、冬の間に収穫される「ふかうら雪人参」は、甘くてニンジン臭さがない、まさにフルーツのような味わいです。

 当町の地域素材を活用した加工品や鮮魚の詰め合わせは、ふるさと納税の返礼品としてもお薦めの逸品ぞろいです。


国産天然本マグロ ふるさと納税の返礼品としても人気の深浦産マグロ(あおもり海山)


ふかうら人参ジュース 雪人参の味が手軽に楽しめる(つがるにしきた農協深浦事業所)


雪人参ビーフシチュー 地元人気店のメニューを便利なレトルトパックに(セイリング)

【問い合わせ先】あおもり海山(TEL0173-82-0577)/深浦町観光課(同74-4412)

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