歴代弘前藩主らの書画一堂に/高岡の森歴史館

弘前市の高岡の森弘前藩歴史館で開催中の「お殿様たちの書画」展。手前は、歴代弘前藩主随一の風流人として知られた5代藩主信寿が描いた「翁図」(県立郷土館蔵)

 青森県弘前市の高岡の森弘前藩歴史館は12日まで、歴代弘前藩主らの書画を一堂に集めた企画展「お殿様たちの書画」を開いている。

 企画展は、弘前れんが倉庫美術館の開館に合わせ、歴史館としても芸術に光を当てようと開催。12人の歴代藩主の中でも、特に文武両道を極めた人物として知られる5代藩主信寿(のぶひさ)をはじめ、9人の藩主の作品を展示。藩主らの教養と芸術的なセンスをうかがい知ることができる。藩主のほかに、旗本や津軽家と縁の深い公家らの作品を含む計約60点が並ぶ。

 同館の鶴巻秀樹学芸員は「プロの絵師に比べると技術的には及ばない部分もあるが、絵を好んだお殿様たちが楽しみながら描いていたのだろうという様子が見受けられる。そういったところを見てほしい」と話していた。

学問好きで知られた4代藩主信政の書「脩文堂」。現在は東奥義塾高校の図書室で生徒たちを見守る(同校蔵)

歴代藩主が使用した印章。公式文書で使うもののほか、趣味で使う落款印などが残っている。材料は石や木のほかガラスなど(弘前市立博物館蔵)

津軽家と縁の深い近衛文麿らが描いた高照神社の社号。現在も鳥居の額や石碑に使われている

計326の書画、香道具、文房具、器物、花道具を記録した「津軽家所蔵書画文房什物目録」(弘前市立図書館蔵)

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