「弘前の煮玉子屋」お惣菜大賞で入選

香ばしい湯気が立ち上る「弘前の煮玉子屋」の作業場。(左から)幸子さん、七菜さん、泰樹さん3人の家族の笑顔が味に乗る

 青森県弘前市稔町の煮玉子専門店「弘前の煮玉子屋」が全国スーパーマーケット協会主催で6千点余りがエントリーした「お弁当・お惣菜大賞2020」惣菜部門で入選した。石岡泰樹さん(42)が、母幸子さん(67)妻七菜さん(39)と3人で切り盛りする家族経営で、10年かけて県内外で知られる人気の味とブランドにまで育て上げた。3人は「弘前の名前を知ってもらうきっかけにもなれば」と、入選を機にさらなる地域貢献に意欲を見せている。

 「弘前の煮玉子屋」は、幸子さんが2010年に経営を始めた総菜店で、泰樹さんにとってはおふくろの味だった煮玉子を販売したのが始まり。東京でIT関係の仕事をした後、父親が亡くなったのを機に弘前に戻った泰樹さんと、帰郷後に結婚した七菜さんも後に加わった。シンプルかつ個性的な味は口コミやウェブで評判が広がり、2017年に煮玉子に特化した現在の店名となった。

 毎朝4時半ごろには作業を開始。ずんどうからは、鶏ガラやしょうゆなどを使い、試行錯誤を重ねて開発した煮汁がぐつぐつと煮え熱い湯気を立てる。つるんと殻がむかれたゆで卵を何度か煮込み、合間に冷却し寝かせる手間を掛け、茶褐色の照りも鮮やかな、黄身までしっかりと味がしみこんだ煮玉子が出来上がる。

 現在、製造量は月間およそ5万個。販路は弘前市や周辺の量販店などのほか、東京など県外も含め30カ所ほどにまで拡大し、ウェブでの通販も開始。泰樹さんは配達や営業、幸子さんと七菜さんは調理場を主に取り仕切っている。泰樹さんは「ここまでこられたのも母と妻のおかげ」と感謝を口にする。

 店の周辺は古くからの住宅地が広がり、高齢化が進む。「もともとは、スーパーまで行くのは大変という地域の人たちのためにお総菜を、と思ったのが始まり」と幸子さん。今も変わらず煮玉子に込める、地域への優しい思いがにじむ。

 七菜さんは「正直なところ、ここまで煮玉子を知ってもらえるようになるとは思っていなかった」と反響に喜びながら、家族で作り上げた味をきょうも3人で守っている。

 「弘前の煮玉子」は5個入り1パック300円(税別)など。問い合わせは弘前の煮玉子屋(電話0172-88-8517)へ。

 「お弁当・お惣菜大賞2020」で、県内ではこのほか、青森県民生協の「青森県産鶏のごんぼ鶏めし重」が入選した。

照りのある深い茶色が美しい「弘前の煮玉子」。ユニークなラベルも目を引く

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