半数は初公開、900点超展示/郷土館が企画展

初公開の一つで、宇鉄遺跡で出土した大型かめ。「このような薄くて大型のものを作る当時の技術力に驚かされる」と話す杉野森主任

 青森市の県立郷土館が約30年にわたり行った発掘調査の成果を公開する初の企画展「縄文遺跡群と県立郷土館-発掘調査の軌跡-」(同館主催、東奥日報社共催)が7日から始まる。旧石器時代(紀元前2万8千年ごろ)から弥生時代(紀元前100年ごろ)までの出土品計約900点を展示する。半数超の約500点は初公開。近年県内で開かれた縄文の展示では最大級の展示数という。来年1月30日まで。

 展示物の大半は1973年度~2002年度にかけて、県内13市町村21カ所で見つかったもの。会場では古い遺跡から時代を追って展示。弘前大学と同館が所有するかけらを組み合わせて初めて全容が明らかとなった「鉢形土器(三戸町・杉沢遺跡)」や、墓に埋葬されていた大型かめ(外ケ浜町・宇鉄遺跡)などが目を引く。

 同館学芸課の杉野森淳子主任学芸主査は「土器が薄く精巧に作られており、修復に苦労した。当時の土器の技術力は現代人もかなわない」と話し、「長年の発掘成果をみなさんに見てほしい」と期待を寄せた。

 発掘の道具や、他施設から借り受けた出土品なども展示している。

 観覧料は一般310円(1月は250円)など。問い合わせは同館(電話017-777-1585)へ。

 特別講演は次の通り(時間はいずれも午後1時半から午後3時まで)。

 ▽7日 「北海道・北東北の縄文遺跡群 その価値と魅力」(講師・菊池徹夫氏=早稲田大学名誉教授、縄文遺跡群世界遺産登録推進専門家委員会委員長)

 ▽1月25日 「県重宝指定記念 大平山元遺跡群のこれから」(講師・駒田透氏=外ケ浜町教育委員会)

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