「白神岳避難小屋」修復が本格化 深浦

白神岳山頂(後方右奥)へ向けて避難小屋の部材などを運ぶヘリコプター

 世界自然遺産・白神山地の主峰白神岳(標高1235メートル)の山頂付近にある「白神岳避難小屋」の修復作業が本格化している。避難小屋を所有する青森県深浦町が、ふるさと納税制度などで全国から募った寄付金を活用したプロジェクト。2日は新しい小屋の部材や古い小屋の廃材をヘリコプターでピストン輸送した。町は10日の完成を目指す。

 1985年建設の避難小屋は風雪に耐えながら登山者の安全を守ってきたが、老朽化が激しく倒壊危機にあった。今回の修復では、既存の避難小屋と同規模で間取りも同じに建て直す。木造2階建て、延べ床面積24.5平方メートル。材料も同じく県産ヒバを使い、腐食防止剤を注入した上で塗装を施し、長寿命化を図った。

 小屋は9月に仮組み作業を平地で行っており、いったん解体。この日は同町黒崎地区の資材置き場から、中日本航空(本社・愛知県)のヘリコプターが、梱包(こんぽう)した小屋の部材や建設用工具などを約5キロ離れた山頂まで空輸。山頂からは撤去した小屋の廃材などを平地まで下ろした。今後は作業員が山頂に泊まり込み、組み上げ作業を行う。

 修復プロジェクトには総額2616万円の寄付が集まり、町費を追加して3410万円で改修工事を行う。施設や工事内容に関する問い合わせは町観光課(電話0173-74-4412)、建設課(同74-4413)へ。

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