鯵ケ沢で白八幡宮大祭開幕/8年ぶり


 「津軽の京祭り」と称され、約350年にわたり地域で受け継がれてきた「白八幡宮大祭」が14日、青森県鯵ケ沢町で開幕した。本来、4年に1度の開催だが、コロナ禍と豪雨災害で中止が続き、今回は8年ぶりの開催となった。古式ゆかしい神輿渡御(みこしとぎょ)行列に人形を飾った山車(やま)が続き、西海岸の港町が時代絵巻の舞台に変わった。

 同大祭は江戸時代初期の1677(延宝5)年に始まった、津軽地方で唯一存続している神輿渡御行列に山車の運行が伴う祭り。京都の祇園祭の流れをくむ。

 神輿渡御行列は午後1時過ぎ、号砲とともに白八幡宮を舞戸方面へ出発した。行列には鯵ケ沢中学校の生徒も参加。穏やかな天候に恵まれた中、大祭衣装を身にまとい、旗や盾、弓などを持った約150人が神輿とともに町内を練り歩いた。行列の後には各町内会の山車3台が続き、舞戸小学校の児童も引き手として加わった。

 沿道では住民が古くからのしきたりにならい、家の前にお神酒や米を供え、正座して神輿を出迎えた。山崎エチさん(91)は「久しぶりで8年前のことは忘れてしまったけど、今年は祭りをやるということでにぎやかになる。雨が降らなくてよかった」。八熊悦子さん(80)は「今までは仕事があって、見る機会があまりなかった。歴史のあるいいお祭り。続いてほしい」と話していた。

 15日は一丁目の山車自由運行、最終日の16日は午前10時から神輿海上渡御、午後1時から大和田方面への神輿渡御行列、山車合同運行が行われる。新町では16日までの期間中、小学生による神楽「カシ禰宜(ねぎ)」が連日上演される。

古式ゆかしい衣装の担ぎ手によって神輿2基が鯵ケ沢町内を練り歩いた白八幡宮大祭=14日午後1時25分

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