八戸三社大祭 開幕/きらびやか時代絵巻


 県南地方最大の夏祭り・八戸三社大祭が31日、前夜祭で幕を開けた。青森県八戸市の中心街と市庁前市民広場には各山車組が趣向を凝らして制作した豪華絢爛(けんらん)な山車27台が並び、ライトアップで闇夜を照らし出すきらびやかな時代絵巻が市民や観光客の目を楽しませた。

 三社大祭は国の重要無形民俗文化財で、国連教育科学文化機構(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された「山・鉾(ほこ)・屋台行事」の一つ。

 午後6時、開幕を告げる号砲とともに、祭りばやしがスタート。笛や太鼓に合わせて子どもたちの「ヤーレ、ヤーレ」のかけ声が元気よく響いた。

 沿岸部に山車小屋のある根城新組山車組は、津波警報発令の影響で30日、山車制作の仕上げ作業ができなかった。警報解除後、夜通しで作業し、31日午後まで時間を要した。「97%くらいできた」(二澤平=にさわたい=登委員長)が、前夜祭の展示終了後にも再び残りの作業を行う。二澤平委員長は「スタッフには本当に感謝している。参加する子どもたちが増え、良い形で今後につながると思う」と話した。

 1日は午後3時から神明宮、龗(おがみ)神社、長者山新羅神社の「三社」の神社行列に続き、神楽や虎舞、27台の山車が合同で市中心街を練り歩く「お通り」が行われる。会期は4日の後夜祭まで5日間。

ライトアップされたきらびやかな山車が中心街を彩った八戸三社大祭の前夜祭=31日午後8時15分ごろ、八戸市三日町

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