プリンプロデューサー招き開発 由利高生が地元果物で新特産品作り

 由利高校(秋田県由利本荘市)の2年生5人が、市の特産品開発プロジェクトの中心となり、地元の果物を使ったお菓子作りに挑戦している。現在試作しているのは、リンゴやブルーベリーのジャムを使ったプリン。27日に市文化交流館カダーレで開かれる「ゆりほんじょうマルシェ」での発売を目指している。


 特産品作りは、今年1月に開かれた由利高生と湊貴信市長による「語る会」で、「若者に人気となる特産品と情報発信が必要」との声が出たのがきっかけ。市は7月にプロジェクトを立ち上げ、同校の「総合的な探究の時間」で、産業やものづくりをテーマに学ぶ生徒5人がプロジェクトメンバーに選ばれた。アドバイザーには、都内の無添加プリン専門店「プリンのプププ」のプリンプロデューサー濱口竜平さん(52)を招いた。

 ジャムにするリンゴは西目地域の農家、ブルーベリーはJA秋田しんせいから仕入れたものを使用。一般的なプリンのカラメル部分にジャムをあしらったのが特徴で、9月12日には同校で1回目の試食会を実施した。

 リンゴ味とブルーベリー味のジャムを使ったそれぞれのプリンについて、微妙にテイストを変えた3種類を用意。生徒は甘さやかたさ、濃厚さなどを評価しながら食べ比べ、楽しみながらも真剣に感想を記入していた。

 プロジェクトは今月21日ごろまでにプリンを完成させ、パッケージの決定や価格設定も行う予定。製造を担う田口菓子舗(同市神沢)、市内のスーパーや道の駅で販売し、市が首都圏で開催する特産品販売会でも取り扱いたい考えだ。

 リーダーを務める藤原香々菜(ここな)さん(17)は、地元農家の後継者不足の問題を解決したいと考え、特産の果物の活用に目を付けたといい、「地域の良さをもっと全国にPRしたい。幅広い年代の人に食べてもらえる商品を目指す」と話した。


 市の担当者は「高校生の若い感性を、味わいやパッケージなどに取り入れた商品になる。市の魅力を広く知ってもらうきっかけにしたい」としている。

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