「無邪気さ」自由に表現 アウトプット展、青森駅などで8日開幕

設営が進む展示会場。染色家・柚木沙弥郎さんのタペストリー(中央)から放射線状に広がるように作品が展示されている。既存の芸術と障がい者アートの垣根を越えた展示となっている=7日午後4時半ごろ

 青森県内の障がいのある人たちの自由な表現活動による作品を展示する「アウトプット展」が8日、青森市の駅ビル4階協同組合タッケン美術展示館とJR青森駅東西連絡通路の駅前アートギャラリーで開幕する。

 3年ごとの開催で今回が4回目。県内の障がい者施設に通う人や特別支援学校に通う児童生徒たちなど約40人の絵画や造形など300点以上を展示している。

 テーマは「無邪気さ」。「誰もが平等に持ち、立場や境遇の違う人たちとの境界を取り払うキーワードと考えている」と、同展実行委員会の岩井康頼会長は説明する。

 会場に足を踏み入れると真っ先に目に入るのが、暮らしに生きる美を大切にし、1月に亡くなった日本を代表する染色家・柚木沙弥郎さんのタペストリー。そこから放射状を描くように県内の作品が並ぶ。

 柚木さんの作品は同展の趣旨に賛同した広島市の泉美術館が貸し出した。両者とも喜びや楽しみを表現しており、既存の美術と障がい者アートの垣根を越えた展示となっている。

 岩井会長は「日常にはない開放感を味わってほしい。そして『生きてるってすごい』と感じてほしい」と話していた。16日まで。入場無料。

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