いにしえの津軽の魅力をPRする鬼コ面笛

 津軽地方の神社の鳥居に祭られている鬼の飾り「鳥居の鬼コ」の顔をかたどった笛のおもちゃ「鬼コ面笛」の販売が4月から青森県内の観光施設で始まった。面笛は約200年の歴史をもつ弘前市の郷土玩具(がんぐ)「下川原焼土人形」の技法で作られた。赤、緑、水色の3種類のかわいらしい鬼たちが、津軽の魅力をPRする。

 面笛は、県中南地域県民局が推進する観光ブランド「古津軽(こつがる)」にまつわる物語を収録した北東北エリアマガジン「rakra(ラ・クラ)」別冊の出版を記念し、タイアップ企画として発売した。

 制作したのは、弘前市桔梗野の工房「高谷下川原焼土人形製陶所」で下川原焼土人形を手がける職人・高谷智二さん(69)。昨年秋、同県民局から制作依頼を受けた。赤は石川八幡宮(弘前市)、緑は撫牛子八幡宮(同市)、水色は三社神社(平川市)の鬼コを手本にした。

 高谷下川原焼土人形製陶所の歴史は、高谷さんの祖先が当時の弘前藩主から陶磁器の制作を命じられた江戸後期の1807(文化4)年にさかのぼる。高谷さんは「面笛は津軽のオリジナル玩具。観光で津軽地域を訪れる方が楽しんでくれたらうれしい」と話した。

 鬼コ面笛は青森市安方の県観光物産館「アスパム」や弘前市亀甲町の観光施設「津軽藩ねぷた村」で購入できる。価格は1375円(税込み)。

鬼コ面笛を制作する高谷さん

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