鯵ケ沢町観光協会、訪日客向け新メニュー

インバウンド需要を意識して開発されたベジタリアンメニュー

 青森県鯵ケ沢町の町観光協会(杉澤廉晴会長)は本年度、インバウンド(訪日客)向けのベジタリアンメニューを開発した。観光庁の事業を活用し、同協会が2022年度に開発した「北前船航路御膳」を専門家の意見も参考に改良したもので、20日、同町のホテルグランメール山海荘で試食会が開かれた。試食した関係者5人は地元食材をふんだんに使ったメニューの完成度の高さに手応えを感じていた。

 町を訪れるインバウンドのメインターゲットは台湾客。台湾では、肉や魚を使わずに作る「素食」と呼ばれる精進料理に一定のニーズがあるという。

 栗田幹也料理長が試作したメニューは、山ウドの酢みそあえやナスチーズもどき、雪人参サラダなどの前菜「青森白神の森プレート」、肉厚でしっかりした歯応えがある岩手県産原木シイタケの焼き物のほか、津軽の郷土料理「すしこ」も並ぶ。

 試食した関係者は「まか不思議」「思った以上にチーズのような味がする」などと、肉や魚を使わなくても食べ応えのある料理を楽しんだ様子。同協会の園村義法事務局長は「手が込んだおいしいベジタリアンメニューで満足感がある。誰が食べてもおいしい」と太鼓判を押した。

 杉澤会長は「インバウンドだけでなく健康志向にも対応できる。同じ地域に5軒ぐらい提供できる施設があれば、インバウンド市場で脚光を浴びることができる」とベジタリアンメニューの展開に期待していた。

ベジタリアンメニューを試食する関係者

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