シードル楽しめるバル 弘前の屋台村に開業

BAR・TAMURAをオープンしたタムラファームの田村社長(右端)

 リンゴの生果生産や加工品製造などを手がけるタムラファーム(青森県弘前市)は11日、同市百石町の屋台村・かだれ横丁に自社のリンゴで造ったシードルを楽しめる飲食店「BAR・TAMURA(バル・タムラ)」をオープンした。約35年前にリンゴ農場を開業後、リンゴ加工へと事業を拡大し今回は飲食業へ進出。田村昌司社長は「リンゴの街弘前に、シードルを飲める店が増えるきっかけになれば」と話している。

 タムラファームは1991年の「リンゴ台風」で自社園地が大きな被害を受けたのを機に、95年ごろから落果リンゴのジュース加工・販売を始めた。その後、ジャムやアップルパイなどラインアップを増やした。約10年前に始めたシードルの製造販売は、同社の主力事業の一つに成長した。

 今回の飲食業参入も、昨年夏の猛暑でリンゴの生産に大きな影響が出たことを受け、販売を強化する狙いだ。

 店舗のコンセプトはスペイン風バル。同社のシードル13種類を常時そろえるほか、期間限定シードルの先行販売を予定。グリルチキンやフライ、カップグラタンなど500円程度の軽食も提供する。店長には、飲食業や店舗経営のノウハウがあるホテルニューキャッスルの前社長・土田剛さん(58)を迎えた。

 田村社長は「シードルはいろいろな料理と合うので、もっと気軽に飲んでほしい。『まずはシードルで乾杯』という街にしたい」と語った。

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