フォークバンド「唐変木」復活へ/五所川原

約50年ぶりのコンサートへ意気込む「唐変木」の(左から)下川原さん、長谷川さん、長尾さん、岩間さん

 1970年代に青森県五所川原市を中心に活動し人気を博したフォークバンド「唐変木(とうへんぼく)」が8月2日、約50年ぶりに同市でコンサートを開く。70歳代になったメンバーは「人生最後のコンサート。高齢になっても頑張る姿を見せて、見ている人の希望の光になれれば」と意気込んでいる。

 唐変木は、五所川原高校の卒業生5人が大学生の時の69年に結成。リーダーでバンジョーを弾く下川原久恭さん(73)=五所川原市、ギターの長尾勝文さん(73)=同市、ベースの高橋実さん=故人、ボーカルの岩間篤さん(72)=十和田市、ギターの長谷川光治さん(72)=同=がメンバーだった。

 唐変木の活動期間は数年間だったが、70年に五所川原市で開いたコンサートには千人を超える観客が集まるほどの人気だったという。それぞれが社会人になってからは、忙しくて時間が合わずコンサートは実現しなかった。2020年に一度復活コンサートの開催が決まったが、コロナ禍で中止となった。

 29日、3年ぶりに楽器を持って集まった4人のメンバーは、同市内で初練習に臨んだ。「声が出ない」「昔と同じ速さでは演奏できない」などと言葉を交わしながら、楽しげに本番で演奏する曲目を決めた。

 8月2日のコンサートではオリジナル曲のほか、誰もが知っている曲も演奏する予定。中泊町出身のシンガー・ソングライターでメンバーと同じ五所川原高校出身の三上寛さん(73)や、同市などで朗読活動をしている「語る会」のステージも予定している。

 下川原さんは「五所川原に音楽、演劇、朗読の文化が続いていってほしい。50年前を思い出しながら、泣いて笑って、多くの人に楽しんでもらうコンサートにしたい」と話し、病のため30歳で早世した高橋さんの家族に向けて「もし来られるのであれば来てほしい」とも呼びかけた。

 復活コンサートは同市のオルテンシア小ホールで午後6時半開演。入場料は1人2千円。チケット購入、問い合わせはマネジャーの毛内由和さん(電話080-1847-9435)か長尾さん(同090-9637-8965)へ。

1970年のコンサートで演奏する「唐変木」メンバー(唐変木提供)

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