大型ねぶたに負けじと会場を盛り上げる青森中央短期大学付属幼稚園の子どもたち=3日午後7時7分

 青森市の青森ねぶた祭は2日目の3日、大型ねぶた11台などが中心街に繰り出し、15万人(青森ねぶた祭実行委員会発表)の観衆を魅了した。2、3の両日は子どもねぶたも運行。新型コロナウイルス禍など理由に、今年の参加は4団体と例年のほぼ半数だが、参加団体は「子どもねぶたの灯を消してはいけない」と奮闘。大型ねぶたに負けじと元気いっぱいに祭りを盛り上げた。

 3日は前日と同じ4団体が子どもねぶたを運行した。子どもたちは普段歩くことのない、広い国道の真ん中を、観衆の注目を浴びながら練り歩いた。「油川幼稚園ねぶた愛好会」のねぶたに親子で参加した角田亜沙美さん(29)の長男大和(やまと)君(3)は「跳ねるのがとても楽しい」と笑顔。終盤に差しかかると疲れて親に抱かれる子や、眠い目をこすりながら歩く子どももおり、沿道の人々は愛らしい姿を温かく見守った。道路脇で眺めていた同市の自営業船水草平さん(56)は「子どもがこうして街を歩いている姿を見るのは、やっぱりうれしい」と表情を崩した。

 今年は多くの団体が、子どもねぶたの運行を取りやめた。関係者によると、各地域で運行する場合に比べ、感染リスクが高くなることを懸念したという。

 一方、同愛好会事務局で油川幼稚園の敦賀努子(ゆめこ)園長(69)は、高齢化による担い手不足で他団体でも継続が困難になっている現状を指摘。「このままでは子どもねぶたがなくなってしまう。ねぶたの魅力を次世代につなげていきたい」と運行の意図を語る。

 2日連続で運行した「青森中央短期大学付属幼稚園」の同短大付属第二幼稚園の中田尋美園長(55)は、感染リスクの不安はあったが、ねぶたを知らないまま親の転勤で青森を離れたり、卒園する子がいないように参加を決めた-として「良い思い出になったと思う」と目を細めた。

【弘前ねぷた】

 3日目を迎えた弘前ねぷたまつりは、引き続き弘前市中心部を通る土手町コースで26団体が合同運行を行った。午前中は強い雨が降ったが夕方にはすっかりやみ、扇ねぷたや組ねぷたが沿道に集まった約12万人(まつり本部発表)の心を躍らせた。

【八戸三社大祭】

 八戸市の八戸三社大祭は中止となった神社行列の代替行事が引き続き行われ、市庁前市民広場での「置山車」展示や「おまつり体験パーク」、市中心街の「マチニワ」でのお囃子(はやし)披露を楽しむ市民らでにぎわった。

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