成田千空生誕100年 五所川原で記念資料展

記念資料展の配置などを確認する齋藤さん(左から2人目)=五所川原市立図書館

 五所川原市立図書館は20日から、市名誉市民の俳人成田千空(1921~2007年)の生誕100年を記念した資料展を開催している。初公開の千空自筆の俳句原稿や千空と交流のあった歌人らの寄せ書き、千空の作品を記した色紙など約60点を展示。創作活動の舞台であった当時の市内の生活感が伝わる内容となっている。

 資料展は、千空の没後10年余となり、千空がどのような功績を残した人物なのかあらためて地元市民に伝えようと企画した。展示内容は千空生誕一〇〇年記念会の齋藤美穂代表(同市)が監修した。

 見どころは、今年4月に青森市の千空の実家で見つかった資料。1967(昭和42)年に千空が書いた日記などとともに、船水清、平山五朗ら五所川原市在住の歌人が千空宅に集まった際に記した寄せ書きが見つかり、記念会が複製して初公開した。

 このほか、同図書館所蔵の千空の「燈(ひ)」10句の自筆原稿も初公開。青森文芸出版の佐々木達司さん(2020年死去)が30年以上前に寄贈した資料類で、千空の原稿のほか、淡谷のり子(1999年死去、青森市出身の歌手)、白取貞次郎(1975年死去、弘前市出身の元新聞記者で歌人)の随筆原稿も併せて展示している。

 齋藤さんは「仲間たちとの交流や当時の心境など、五所川原の生活、創作活動が生々しく伝わる。初公開資料もあり、五所川原文化の奥深さを感じてほしい」と話している。

 資料展は11月17日まで。同22日~12月24日は会場を市役所1階「市民の土間」に移して開催する。11月17日は同図書館で齋藤さんと文筆家の世良啓さんの講演会も行われる。

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