ドールと一緒に温泉旅行/山のホテル(弘前)がイベント

人形サイズのお膳を前にした、外ケ浜町のキャラクター「風乃まち」をイメージしたドール

 約350年の歴史がある嶽温泉の老舗ホテルが、ドールの聖地に-。青森県弘前市嶽地区の「山のホテル」は、10、11日、ドールオーナー(人形所有者)を対象にした貸し切りの限定宿泊イベント「幻想旅館」を行った。さまざまなサイズの人形を持ち寄ったオーナーは、人形サイズのお膳や縁日のセットなどホテルが用意した背景を含め、館内各所で写真撮影を楽しんだ。

 今年2月に行った同企画の第2弾。オーナーはドールと一緒に旅をして、風景とドールを一緒に撮影するなどして楽しんでいるというが、同ホテルの常連客、久遠縁(くどう・えん)さん(ツイッターアカウント名)が、他の宿泊客に遠慮しながら撮影していることを知った同ホテルが、気兼ねなく撮影できる環境を提供。インターネット等を介して呼び掛けたところ、北海道から関東まで各地からオーナーが集まり、10室が満室となった。

 館内には、畳を敷いた温泉やクマの剥製、ねぷた、金魚ねぷたなど旅情あふれる背景がたくさんあるが、さらに楽しんでもらおうと、名物・またぎ飯やリンゴのグラタンなど宿泊者と同じ中身で、実際に食べることができる人形サイズのお膳を厨房(ちゅうぼう)チームが箸から手作り。縁日、スイカ割りなど夏らしい趣向の撮影スポットも用意した。

 首から会員証を下げたオーナーは、あくまで脇役。夕食前には、約30体のドールを集め、こぎん刺しのタペストリーを背景に記念撮影した。浴衣姿も多かったが、津軽地方を舞台にした映画「いとみち」のメイド服姿の人形も。久遠さんは「どこで撮影してもいいという場所はそう無い」と感謝。イベントを機に同ホテルを再訪する人もいるといい、企画は地元観光振興の一助にも。同ホテルの赤石香織常務は「私たちも楽しんでやっているが、喜んでいただけてうれしい。また冬にでも実現できたら」と話している。

こぎん刺しのタペストリーを背景に、勢揃いしたドールたち

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