コロナで中断の立佞武多制作を再開

約9カ月ぶりに制作が再開した大型立佞武多「暫」=19日、立佞武多の館

 新型コロナウイルスの影響で昨年5月から中断していた新作大型立佞武多(たちねぷた)「暫(しばらく)」の制作が約9カ月ぶりに再開した。19日は制作者で市観光物産課技能技師の鶴谷昭法さん(38)が青森県五所川原市の立佞武多の館で、和紙に色を塗る作業を進めた。中断前の段階で作業全体の7~8割が終了済みで、保管中の損傷もなく、7月完成の見通しだ。

 暫は歌舞伎の演目を題材に登場人物が見えを切る場面を再現した作品。鶴谷さんは2月初めに作業を再開した。

 紙張りの途中段階まで終わっており、面に墨を入れる「書き割り」や、パーツの組み立てを残すのみ。長期間の保存中に張り付け済みの一部の和紙が日焼けで変色したが、色を塗れば大きな影響はないという。

 鶴谷さんは19日、慎重にはけを動かし、人形の腰の部分に当たるパーツの和紙に赤色の塗料を塗った。中断期間中に「工夫したい部分が増えた」といい、「墨入れを荒っぽくして、力強い雰囲気の暫を完成させたい」と意欲を示した。

 大型立佞武多は市が毎年、新作1台を制作。3年間運行したものと新作が入れ替わり、計3台が8月の祭りに出陣している。

 暫は2020年8月の祭りでのデビューに向け、19年11月から制作作業が本格化した。ただ、新型コロナの感染拡大で経済活動の自粛が続く中、市が「相応の費用をかけて制作を続けることは市民の批判を受ける」(佐々木孝昌市長)と中断を決め、完成予定時期を延期。その後、祭りは中止となった。

 立佞武多運営委員会の山崎淳一・大会長(五所川原商工会議所会頭)は今年の祭りについて「開催の方向だが、新型コロナの状況を見ながら中身について検討したい」としており、例年通りの日程となった場合、暫は8月の祭りでデビューとなる。

大型立佞武多「暫」の制作を再開し、紙に色を塗る鶴谷さん

五所川原市

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