霹靂わら灰うわぐすりで茶わん試作/弘前

青天の霹靂の稲わらを焼いた灰(写真下部の器)を使ったうわぐすりで作ったご飯茶わんの試作品を手にする坂本さん。おなじみのシンボルマークがユニークだ

 青森県弘前市の体験型観光施設「津軽藩ねぷた村」(中村元彦理事長)で、県産米のエース「青天の霹靂(へきれき)」の稲わらで作ったうわぐすりによるご飯茶わんの試作が行われている。わら焼き公害にみられるように、昨今はともすれば邪魔物にもされがちな稲わらだが、特A米の付加価値に着目したユニークな活用法に注目が集まりそう。茶わんは3月中の発売を目指している。

 試作に取り組んでいるのは、津軽焼などの体験コーナーを担当している坂本羊子さん。ドラム缶で稲わらを焼いて、残った灰をふるいにかけた後、水と混ぜて作ったうわぐすりを使い、「青天の霹靂」のシンボルカラーの、少し黄色みがかった独特の青色に近い色あいを出そうと、津軽焼の伝統も大事にしながら試行錯誤を続けている。

 「実際にいろいろと試してみないと。出る色は計算できない」と坂本さん。うわぐすりに石の粉やリンゴの木の灰などを調合しながら微調整を続けており、色はだんだんと目標に近づきつつある。商品名は、茶わんで食べる県産米がおいしくなるようにと「青森のお米ナンバー碗(わん)」と命名された。檜山和大課長は「青天の霹靂のみならず、県産米全体のPRにつながれば」と張り切っている。

 県総合販売戦略課長の齋藤直樹さんは「生産者やわれわれ関係者だけでなく、広く県民の方々からの応援は本当にありがたく、心強く思っている」と喜ぶ。

 青天の霹靂は昨年市場デビュー5周年を迎え、間もなく2019年産コメの食味ランキングも発表される見通し。齋藤さんは「6年連続の特Aにランク付けされれば、ご飯茶わんの力も借りて、今後さらに勢いがつくと思う」と話していた。


青天の霹靂の稲わらをドラム缶で焼いて、うわぐすり用の灰を作る作業=昨年12月(津軽藩ねぷた村提供)

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