希少リンゴ 生果で提供/土手町パーラー モードカフェ

希少価値の高いリンゴをPRする成田さん

 青森県弘前市下土手町の土手町コミュニティパークごちそうプラザにある「土手町パーラー モードカフェ」が、メニューの一つとして珍しい品種や高い糖度のリンゴの生果を提供している。担当者は「リンゴ生果の提供はどの店でも取り組んでいないので珍しいと思う。付加価値のあるリンゴを多くの人に知ってもらい、地域貢献ができれば」と期待を寄せる。

 生果のリンゴ提供は2015年から16年にかけ、リンゴ産地のPRなどを行う市の事業「りんご王国」の一環で実施していたが、仕入れの難しさなどにより17年から休止していた。一方で、観光客を中心に「本場でおいしいリンゴを食べてみたい」との要望も強く、10月の同店オープンに合わせて取り組みが復活した。

 同プラザの店舗企画などを担当するアップルクリエイションズ地域ブランド振興事業部の成田拓也統括マネジャー(43)によると、リンゴは市内でも生産量の少ない希少品種を生産者や農協から譲ってもらうなどして用意している。オープン当初は、アップルクリエイションズ内で実家がリンゴ農家の社員をつてにリンゴを用意したこともあったという。リンゴは1~2度に保たれた専用冷蔵庫で保存し、生果での提供以外にも、同店メニューのフルーツロールケーキなどの具材に使われる。

 提供できる品種は入荷状況によって異なり、15日は4種類のリンゴがショーケースに並んでいた。新品種の黄色リンゴ「ローズパール」は果実の中にマーブル模様のように赤みが入り、爽やかな酸味が味わえる。希少品種「清明」はしっかりした歯ごたえとほのかな甘みが特徴だ。

 「ふじ」「トキ」などなじみの品種は、光センサーで糖度を測定し、一定以上の数値を満たした果実のみ提供する。

 成田さんは、観光客だけでなくリンゴ生産者など地域の人にも来店してほしい-と語る。「生産者が希少リンゴの味を知ることで、今後の栽培や消費拡大につながると思う。希少リンゴをブランド化して地域活性化を図りたい」と先を見据えた。

 営業時間は午前11時~午後7時で、年末年始のみ休業。問い合わせは同店(電話0172-88-5226)へ。

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